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尾崎塾
富田教室

[2013年3月21日]

懇親会について2

3年生の生徒・保護者の方にはアンケートを書いていただいた。

昨年もあったのだが,受験の直前に私がかけた言葉やブログに書いた内容がすごく支えになったというものがある。3/9のブログで,9回2アウトから逆転勝ちにもっていった野球の話を書いた。「その生徒はうちの子?自分のこと?」と思われた方もいただろう。それでも合格した人は,恐れずに全力で打席に立って,バットを振ったからヒットが出たのである。逃げていたら何も起こらない。そういう意味で書いた。結果的にヒットが出た人は,あきらめずにチャレンジすることを学べただろう。逆にあの場面で空振りの三振も有り得た。しかし,打席に立てなかったり,見逃しの三振であったら悔いが残ったに違いない。実際,不合格だったが悔いがないという生徒も複数いた。

受験というのは厳しいプロスポーツと似ている。その中で,結果を出す人は,常に前向きに努力している人なのだ。だからそういうことを書いてチャレンジする経験をさせている。
ちなみに,「うちの子?」と書いておられた方は,学校ではかなり厳しいと言われていた高校を受験されて,みごと合格されたようである。それでそう思われたのだろうが,私の見立ては9回2アウトで負けている感覚は全くなく,9回同点かむしろ1点リードで,押さえ投手を送り出すくらいの気持ちだった。おそらく,塾の空気が本人に合っていたのだろう。学校や家では見せることのないであろう集中力で黙々と自分の課題に取り組んでいた。たぶん学校の先生が見たら「これがあの子?」とびっくりするくらい真面目にやっていたはず。他の生徒が適当に流してしまうようなことも積極的に質問していた。演習内容と,本人の理解力とついている学力,残り時間等,何をどう考えても合格圏であった。リリーフ投手が打たれることもあるが8割以上の合格可能性というイメージだった。

このように,学校や親御さん,あるいは本人の考えている合格可能性と私の思っている可能性は大きく異なっている。高校入試の場合は,中学の先生が過剰に憶病で,合格可能性120%のところしか受けささないような空気だから仕方ない。他の塾でも意味不明の「合格保証」とかやってるので,合格するところを第一志望にさせるような風潮がある。

ウチの塾の指導は,入塾当初の学力相応のところより,少なくとも2ランクは上の学校に合格してもおかしくないレベルをめざしてもらう。たいていはそうなる。そして,そこを受験して合格する可能性は五分五分なのである。合格する人もいれば不合格になる人もいる。それでいい。併願私学になる人もいるが,それも通塾しなければ受験すら叶わなかったという方が多い。公立受験で安全をみて1ランク下げる人もいる。それはそれでリスク回避という賢い選択でもある。そうしても,入塾当初のレベルよりも1ランクは上のところに行ってるのだからよしとなる。

「志望校合格が目標ではなく,世の中の役に立つ人に」というブログについて,違和感を感じた方もおられた。

とらえ方の問題だろうが,当塾でできる最大限のことをやるという方針なので,それ以上何を望まれてもやりようがない。実際のところ,その生徒もよく頑張って,「合格してもおかしくないレベル」には達していた。そして受験したが不合格になったというだけである。その学校への合格「のみ」を欲しいのなら,中学でクラブなどやっているヒマはなかったはずで,しかし実際はクラブ活動の満足も享受していたのである。

ホームページやあちこちで書いているが,時間もお金もかけずに,思っているものが全部手に入るはずはない。プロ野球選手になる人は,相当な時間とお金を野球「のみ」にかけている。東大に入る人は相当な時間とお金を勉強「のみ」にかけている。中には両方を手にする人もいるが,そういう例外的な人になれる確率はほとんどなく,どういう配分にするかは本人や各ご家庭の人生観次第なのである。ウチの塾はその中で,塾に来ていただいている時間内で最大限のお手伝いをするしかできないのである。

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