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尾崎塾
富田教室

[2013年4月16日]

個別指導という言葉の幻想1

世の中の塾は「個別指導」花盛り!
昨日も入塾の問い合わせがあった。
「そちらでは個別指導みたいなことをやってもらえるんですか?」
来た〜,最も答えにくい質問!
「え,ええ,まあ・・・」
歯切れの悪い返事をする塾長。
逆に聞くことになる。
「どういった感じの指導を個別指導とお考えですか?」
すると,答えてくれた。
「先生1人に生徒2〜3名とかが普通と思いますが,1対1みたいなこともやってもらえるのかを伺いたかったんです。」
とのこと。
そこで,やや挑戦的ではあるが,
「そういったのを世間では個別指導と言ってますが,ウチの塾ではそういうのは個別指導ではないと考えています。」
という話になる。



個別指導という言葉の定義は?

「生徒1人に講師が1人ついて教える」を個別指導とすれば,世の中のほとんどの個別指導塾は不適格だ。
1対1の指導を「完全」個別指導と言ってごまかしているが,これは家庭教師と同じだ。
「塾なのに家庭教師」というコピーがあるが,その表現は逆で,「家庭教師(を外でやってるだけ)なのに塾」というのが「完全」個別指導なのだ。

img1
たいていの個別指導塾は講師1人に生徒は2〜3人。
2〜3人と4〜5人はどう違うのか?
よくわからない。
生徒と1対1で接する時間が長いという定義なら,何分以上は1対1で接しますとか決まっていないとおかしい。
90分の授業で3名の生徒に指導する場合,最大一人あたり30分の指導。
これが20分だと個別指導ではなくなるの?
実際は,生徒が演習している最中は何もしゃべらないし,1対1で直接指導している時間はずっと短い。
接しているようで,実は楽しく世間話している場合も多いようだ。
で,それを個別指導の定義としてもいいのですか?
これは講師の力量に負う部分が大きいのだが,生徒がどのように間違えても,生徒の性格がどうであっても,生徒の学力に対して教材が難しくても簡単でも,同じように「解き方」を教えているだけかもしれない。

生徒が誰であっても,同じ教材の同じ個所でつまづいていたら,その講師は毎回同じように指導するだけかもしれない。
だから,実のところ,講師の指導の仕方に生徒が合わせてあげないと指導が成立しない。
これでは集団指導と同じだ。
全く「個別」指導ではないと思うのだがどうだろう。

実は,「個別の講師」の教え方に生徒が合わせてくれるという意味の「個別」だったのかも。



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