[2013年4月24日]
昨日は福岡の駿台で講義したのだが,今年の生徒さんはよく質問に来てくれる。
それで,マントルのかんらん岩が部分溶融して玄武岩質マグマができるのを「チューチュー」みたいなものだと説明しようとしたら,全く???な反応だった。
「チューチュー」知りませんか?
あの,チューブに入った甘いジュースみたいなのを凍らせたやつ。
昔よく買って食べてたが・・・
あれって,初めは味が濃いのに,最後はほとんど水みたいな薄味になる。
たとえば,ポカリスウェットでもよくて,凍らせるとどうしても味の薄いところから凍って,最後に甘い成分が凍る。
融け始めは逆に甘い部分が先に出てくるので甘く,だんだんと薄味になっていく。
かんらん岩が溶けるのも同じで,部分的に解けてマグマが発生するが,かんらん岩全体の化学組成と同じマグマができるのではなく,融けやすい成分を使ってマグマが発生するので,かんらん岩よりも二酸化ケイ素成分の多い玄武岩質マグマが発生するというわけ。
で,その説明を試みた生徒が「チューチュー」を食べたことがなく,凍らせたポカリも飲んだことがなかったので手詰まりとなった。
何か他のよい例え話,ないかなぁ〜・・・
ちなみに,正攻法でこれを説明するのは非常に難しい。
大学の岩石学の授業で学ぶが,多成分系の融解は非常に複雑なのである。
懐かしい大学時代の教科書
試験で優を取る者が2〜3名だったと思う。
そのうち一人は俺だった(自慢)
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