[2013年5月22日]
台風のように同心円状の等圧線があれば,風に遠心力が働く。
遊園地の乗り物でグルグルまわるのに乗るとはたらくあの力。
回転の中心から外へ振り飛ばすような向きに働く。
このとき,高気圧と低気圧では力のつりあい具合が異なるのである。
高気圧では,気圧傾度力と遠心力が中心から遠ざかる向きであり,それと転向力がつりあう。
低気圧では,気圧傾度力は円の中心向きで,遠心力と転向力が外向きの力となってつりあう。
このような力のつりあいのもとに吹く風を傾度風という。
この低気圧の場合で,回転の半径が非常に小さい場合が竜巻だ。
ところが,遠心力は風速の2乗を半径で割って求めるので,半径が非常に小さいと遠心力が非常に大きくなる。
せっかく転向力との共同作業で気圧傾度力とつりあうのに,転向力が無視できることになる。
ここからがタイトルの解答。
転向力が影響して,そもそも時計回りとか反時計回りとかが決まるので,そいつが無視できるってことは,竜巻ではどっち回りでも大丈夫ってことになる。
力学的には竜巻はどちら回りでもOKだ。
なのに,竜巻の映像を見ていると,どういうわけかたいてい反時計まわりなのだ。
これは,そうは言っても,もとの竜巻が発生する場所は積乱雲ができるような場所だから低気圧性の大気循環をしているはず。
どうしても,はじめから反時計回りに動いていることが多くなる。
統計的には85%の竜巻が,やはり北半球では反時計回りなのだそうだ。
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