[2013年5月31日]
教育開発出版の方に教えてもらったのだが,神奈川県の保護者っていろいろと教育にうるさいらしい。
教育委員会もその圧力に屈したのか,各公立中学校の絶対評価がどのような比率で配分されているかを公開している。
大阪府でも今の中学1年生から絶対評価となって,高校入試で使われるということで,どのように評価されるのか心配な保護者も多いだろう。
ご心配の通り,すごいことになっているので紹介しておく\(^o^)/
おそらくどの府県も神奈川県の現状と同じようになっているはず。
まず,想像できるのは,神奈川でも相当に学校間の学力差があるということ。
だから,優秀な生徒が多い学校は,評定の良い生徒も多くなってしかるべき。
それは正当な評価だし,大阪府がめざしているのもそこにある。
が,しかし・・・
音楽の評定を例に見てみる。
たとえば,下のようなA,B,C,Dの中学が目についた。
面白いように評価の人数比が違う。数字はパーセントだ。
A中学やC中学のように,ほとんど5がとれない先生(これは中学の基準でなく先生個人の主観だと思う)がいたりする。
しかし,C中学は4が多いので,4と5をあわせると54.1%になる。
一方,A中学の先生にあたると4と5をあわせても16.9%しかいない。
それで言うと,B中学は4と5をあわせて67.6%もいる。
さらに,D中学の先生は授業がうまくいってないのか,普通にやってる生徒は2がついてしまうような勢いだ。
ほとんど授業態度で決めているのだろう。
よく考えて欲しい。
音楽の素質というか実力というか,よくわからないが,中学校によってそんなに母集団に差があるはずがないから,絶対評価の比率が中学校によってそんなに差が出るはずがない。
これが数学や英語ならわかる。
地域によって,教育熱が高いと,実際によくできる生徒が多かったりするだろう。
音楽でそういうのは聞いたことない。
単純に先生との相性で高校入試に使われる大切な評定が決められてしまう。
こういう方向に今大阪府は向かっているのだ。
ただ,全国で絶対評価を導入していないのは大阪府だけのようで,日本全体でこのような矛盾に満ちた教育が行われている。
少なくとも芸術科目の成績は入試科目から除外するなどしないといけないが,そうすると学校の授業が成立しなくなるというレベルの低い話に行きつく。
今日紹介した元データはコレ
↓
神奈川学習評価
神奈川県のホームページで公開されている。
大阪府では公開されないのではないかな?
保護者の圧力より教員の保身圧力の方が強いから。
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