[2013年6月3日]
中学生の保護者の方は,学校や進路に関する情報が少なくて不安に思っておられる場合が多いようだ。
特に,大阪出身でない方は,大阪のしくみがよくわからないだろう。
(いや,大阪人でも最近は毎年変わっていくのでわかってる人は少ない。)
基本的なしくみはこうだ。
私立高校は中学3年の11月頃の実力テストで,あらかじめ合否が決まる。
公立高校は,中学3年の内申点 + 入試当日の点数 で合否が決まる。
それぞれに,世間では全く考えもしないような「裏」があるので,そういう情報は普通の保護者には全く入ってこない。
ウチの塾では,ご希望の方には個別に懇談させてもらって,いろいろと情報を提供させてもらっている。
さて,内申点だが,ご想像のとおり,中学校によって学力レベルにかなりの差がある。
高槻市だと,阿武山や芝谷中学の学力は非常に高く,南部に行くほど学力が下がる傾向にある。
同じ内申点の生徒がいて,Vもしの点数を比較したら500点満点で100点くらい差がつく。
それでも,公立高校入試に使われる内申点は,どの中学も同等に扱われる。
どの中学が有利かは一概に言えないのだが,不公平感はなんとなくある。
さて,前期入試と後期入試の制度について,先日面白い話を聞いた。
前期はかねてから指摘しているように,ハイレベルの争いになっている。
だから,本来はもっと上位校に合格する生徒が下位の高校に入る入試になっている。
それで,前期で落ちた生徒への指導がえげつない状態になっていたようだ。
すなわち,「君,ね,前期落ちたでしょ?ショックだったでしょ?またその高校受けたら落ちるかもしれないね?どうする?ショックでしょ?もっと安全なところにしとこうね。2ランク下げたら大丈夫だと思うよ。」
みたいな。
多くの生徒は,そうやって後期入試で本来のランクよりも低い高校へ入っていったそうな。
実は,これが大阪府の策略で,公立下位校への流れをつくったのだ。
例年より2ランクくらい低いところへどんどん入学する入試。
結果的に,底辺校への定員も充足したりして。
これで下位の公立高校もなんとか生き延びることができる。
うまいこと考えましたね。
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