[2013年6月23日]
世界遺産はいいが,文化遺産なの?
信仰とか,芸術の源泉?
自然科学的な見地から,もっと富士山を考えることの方が重要。
昔は「休火山」などと習ったものだが,現在の火山学では休火山なるものは存在せず,富士山は日本で最も活動的な火山だ。
現在噴火していないだけで,過去にも日本で最も大量の溶岩流を放出している。
貞観の噴火では有名な青木が原樹海をつくった溶岩流を大量に出している。
宝永の噴火では江戸に5cmも火山灰を積もらせている。
今,東京に5cmも火山灰が降ったら首都機能は全く麻痺する。
「富士山噴火」鎌田浩毅著(講談社)より富士山降灰可能性マップ
そういうことは十分に想定できるのに,ほとんど対策らしきことはなされていないように思う。
全くどうかしている。
東海,東南海,南海の巨大地震の心配をしているが,宝永の噴火は地震のすぐ後に起こっているので,次の地震と連動して富士山が噴火することは十分に考えられる。
というより,宝永の噴火から300年も噴火していないのだから,今年に噴火しても全くおかしくない。
非常に危険な状態になっているのだ。
世界遺産で注目を浴びている今,もう一度噴火の危険性の評価をしっかりと行うべき。
噴火が起こると大量の被害が出る。
感覚的にテキトーなことを書くが,被害総額の10分の1くらいのお金を,事前にかけておけば,被害が10分の1に減らせると思う。
それくらい,被害が出てからあわてても遅いのだ。
被害が出てから税金を大量に投入しても,今回の東北の例のように,正しく使われる保証もない。
そもそもの被害が少なくなるように,あらかじめお金をかけておくべきなのだ。
政治家や官僚はそういう面で頭の悪い人間ばかり。
結局,地学教育をきっちりしてこなかったツケが,近い将来に日本の首都にまわってくるのだ。
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