[2013年7月4日]
広島大2000年の問題。
鉛直方向の単振動の問題。
難関大では非常によく出題されるが,それはなぜか。
非常によく学力を測ることができるからである。
逆に,この問題がちゃんとできる力が,大学の求めている学力なので,それを目指してやればいい。
力学の問題は単純だ。
ある手順に従ってやれば,全ての問題を解くことができる。
全て解けるのだから,その手順をマスターしない手はない。
だから,それを教える。
しかし,いくら教えても,なかなかできない。
原因は素直でないから。
言われた通りにやらないから。
それができるように,繰り返し指導しないといけない。
手順を書くと,以下のようになる。
手順1:問題に出てくるすべての情報を図に示す。
手順2:物体ごとに図を描き,その物体にはたらく力を図示する。
手順3:図に描いた力を見て,運動方程式を立てる。
手順4:求める量を計算する。
たった,コレだけ。
でもできない。
最難関が,手順1だ。
いくら口を酸っぱくして言っても生徒はやらない。
手順2もやらない。
いくら説得してもやらない。
で,何をするか。
手順3の運動方程式を,いきなり立てようとする。
そんなことできるの?
神業?
くり返しになるが,ほとんどの生徒は,問題文を見て,問題文の横に描かれている図に直接何やら矢印を書いたかと思えば,突然意味不明の式を書き始める。
それではできるようにならないから,親切に手順を教えているのに,素直にそれに従おうとしない。
素直に,いつも言われた通りにやれば,必ず全ての問題で正解できる。
それは東大でも京大でも,全ての問題に対応できるというすごい手順なのだ。
どうして素直にやらないのかな?
想像するに,理由はめんどくさいから?
でも,必ず正解できる方法なのに,それをめんどくさいという理由でやらないのはおかしい。
きっと,そうまでして正解したいと思っていないからだろう。
いずれにしても,生徒は手ごわい。
どうしても自己流でやる。
素直に従ってくれるまで我慢比べ?
いや,わかるよ。
めんどうなのは。
でも,必ず正解するにはそれなりの代償がいるのだ。
手順1は相当にめんどうに思うようだ。
できない生徒は例外なく問題文で印刷されている図に直接何かを記入しはじめる。
手順1ですべきことは,問題文の横にせっかく図が描いてあるのに,それを使わずに,あらためて自分で図を描くということだ。
しかも,問題文に書いてあることを全て抜き出して図に記入するのだからめんどうに思うだろう。
しかし,これはイチイチ本文を読むのがめんどうだから図に記入しておくのである。
発想が逆なのだ。
めんどうなことにならないように,準備に時間をかける。
すべての条件を記入すると,問題文の条件の読み落としもなくなる。
これって何かに似ている。
そう,受験の準備が全体的にそうなのだ。
不合格になってめんどうなことにならないように,受験勉強=準備に時間をかける。
あたりまえのことだ。
それを素直にやるのみ。
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