[2013年7月14日]
稀勢の里の今場所を見ても,いかに精神力が大切かがわかる。
横綱昇進というプレッシャーに完全に押しつぶされたようだ。
そんなこと,昇進がかかる100年前からわかっていることで,そういう状況で力が発揮できるようなメンタルを作ってこなかったのが不思議だ。
入試も同じで,緊張から力を発揮できなかったと言う生徒がよくいる。
大切な試験なら緊張もするだろう。
そういうメンタル面はどうすれば鍛えられるか。
よくクラブ活動で精神力を鍛えられるとかいう。
試合で緊張するような場面を経験していると,そういう場面でも力を発揮できるかも。
そういう幻想を抱きがちだが,実はそうでもないと思う。
実際,クラブ活動をしてきた人は試験で緊張してミスしたりしないのか?
先日,ちょっと遠慮して,頑張っても2回戦か3回戦と書いたが,塾生は1回戦負けだった。
甲子園のかかる決勝戦なら緊張する場面を「経験」したことになるが,1回勝つかどうかのレベルで緊張も何もない。
第一,人生がかかっているわけでも何でもない。
レギュラーでなければ,そもそも試合に出場もしない。
緊張のしようがない。
クラブ活動をやっていたらメンタル面が鍛えられて入試でも強いなんてことは,ごく稀な例だ。
稀と言えば,稀勢の里。
今までも苦しい稽古はしてきただろう。
でも昇進のかかる場面の精神的なプレッシャーを想定して稽古してこなかった。
もしも彼が次に昇進のチャンスをつかんだらどうだろうか。
今回の経験を生かしてうまく精神面をコントロールできるだろうか。
それは今後の彼の過ごし方にかかっている。
というわけで,一般的な中学生や高校生は精神面に何のプラスにもならないクラブ活動に膨大な時間を浪費せず,緊張感を想定してしっかりと勉強する方が,今後の人生のためにはよいだろうと思う。
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