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尾崎塾
富田教室

[2013年7月28日]

リベラルアーツ

今週の週間ダイヤモンドにこんな記事があった。

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グローバル人材育成の新常識
本当に必要なのは人間性を豊かにする「リベラルアーツ」

一見,ビジネスにすぐに役立つように思えない「種の起源」や「方法序説」や「おくのほそ道」などを学ぶ。
そういう学びを通じて人間性が高まっていくという。

いや,まったくそう思う。
私自身,グローバルな仕事をしているわけではないが(いや,地球科学やってるのである意味,本当の意味でグローバルかも?),少なくとも専門バカにはなりたくないと思って生きてきたし,生徒にもそのように伝えてきたつもり。
特に,受験に直接関係のない科目だからといって学ばないというのはナンセンス。
すべての科目は根底でつながっていて,そのココロはすべて人間が作り出したモノだということ。
だから人間性が学べる。

そういう意味で,ぶっちゃけ日本の私立大学はキライだ。
入試科目を少なくして受験生を集めるという考え方が気に入らない。
国公立大はまだ科目が多いのでマシなのだ。

たとえば昔は私立大でも理系なら理科2科目が必須だった。
今は理科が1科目でよいという。
理科を1科目しかやらないで大学生になったとしよう。
どうなる?
大学レベルの学問が学べない。
特に生物学科の先生がよく言うのは,学科に来る人のほとんどは生物+化学を履修してきたものの,物理をやっていないのが致命的だとのこと。
少なくとも高校段階で3科目勉強しておくべきだろう。

私立文系は惨憺たるもので,理科の教養はゼロ。
歴史も推薦入試の場合は勉強しなくてよい。
おまけに,下位の大学は漢文はもちろん,古典もなしで入れる。

リベラルアーツのリの字もない「おバカ」ばっかりの大学が日本中に500くらいある。

日本の企業が世界に取り残されていく原因は,実はこんなところにあるのかもしれない。

それで,思い出した。
大阪の公立高校で,特に理社の学力低下が著しいとのこと。
文理科とか前期入試で英数国のみで合格できる入試が多くなり,理社が弱い高校生が増えているのだ。
大阪府の教育委員会はこの点を真剣に考えないといけない。
ところが,教育長は今後5年はこのままでいくと公言しているとか。
ダメな改革はすぐにやめて,本当に将来につながる学力がつくように,ちゃんと考えるべき。

何か大きく変えないと・・・








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