[2013年8月6日]
残念ながら,解くのが非常に遅い生徒の多くは試験に合格できない。
なぜなら,すべての試験に制限時間があるから。
特にセンター試験は時間制限が厳しい。
国語など,ゆっくり読んでいたら全く解けない。
数学2Bも時間がもっとあればできたのにと嘆く生徒が多い。
英語も最後の長文を読む時間がなかったという生徒が毎年いる。
これは「今でしょ」の先生も言っていることだが,時間が足りなかったのではなく,時間内に解く訓練が足りなかったのである。
しかし,それ以前に,どうしようもなく解くのが遅い生徒がたまにいる。
そういう生徒は要注意。
概して真面目な生徒だ。
宿題を出してもちゃんとやってくる。
先生が30分でできると思って出した宿題を3時間かけてやってくる。
でも試験で点数が取れない。
いつも時間切れ,というか,全体の2割しか手を付けていなかったりして・・・
読むのが遅いとか計算が遅いというのは確かにあるが,それにしても遅すぎる。
これは少々訓練してもなかなか試験に合格するスピードにはならない。
逆に,めーっちゃ速く解くがミスが多い生徒もいる。
もちろん,そのままでは合格しないのであるが,こっちの方は対処の仕方がある。
わざとゆーっくり解かせて,絶対にミスしない解き方の「型」を身に着けさせるのである。
そうすると,元のスピードにもどした時にも正しい「型」をやるのでミスが大幅に減る。
こういうスピードは持って生まれたものである可能性がある。
うさぎとカメみたいな。
で,カメがウサギに勝つことは可能であるが,それはウサギが油断して,しかも制限時間がないレースの場合。
マラソンで最後尾のランナーには時間制限がある。
20km地点で何時間とか。
遅れるとバスに回収されて失格となる。
うさぎとカメの勝負で,いつもうさぎが油断するわけではなく,普通はうさぎが勝つ。
で,時間制限があると,カメは必ず時間内にたどり着けず,うさぎが油断したらうさぎも失格となる。
入試には時間制限があるのだから,非常に解くのが遅いタイプは受験では成功しない可能性が非常に高い。
合格に必要な程度のスピードがあるかどうか。
その見極めも素人には難しい。
受験指導の経験がないと,そういう感覚はわからない。
ある意味,受験は生徒のスピードを測っているだけかもしれない。
読むスピード,書くスピード,計算するスピード,考えるスピード,記憶するスピード・・・
そして,その前提の中で正答率を争っている。
スピードのない生徒は予選落ち。
そういう意味で,センター試験のような時間制限の厳しい試験を予選として,2次へ行けるかどうかの足キリに使うのは理に適っているのかもしれない。
この生徒は速く解くタイプ
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