[2013年8月7日]
文部科学省は6日、科学分野で重点的に支援する対象として、世界的な成果が見込める22の大学や機関を選んだと発表した。10の指標で選び、今年度から毎年2億〜4億円を10年間支給する。(日経)
従来から,科学研究費補助金(科研費)が各研究に対して出ているが,それに加えて大学に支給される。
この科研費というのは大学の研究者にとっては自分の給料よりも大切なお金。
これがもらえるともらえないでは天と地ほど研究内容が違ってくる。
つまり,大学の科学研究というものは大学の予算で行われているのではないのだ。
各研究者が文科省に科研費を申請して,「まともな」研究だと認められると科研費がもらえる。
こっちのお金の方がはるかに大きい。
科研費を多くもらっている大学は,「まともな」研究を多くしている証拠になる。
それで今回,日本の大学の底上げをすべく,科研費の多い大学や研究機関にプラスアルファするというわけ。
では,どういう大学が「まとも」なのか。
見てのとおり,旧帝大をはじめとする国立大と国立の研究機関ばかり。
私立大で入っているのは慶応と早稲田のみ。
他の私大はダメだ。
以前も書いたが,物理か化学のどちらか1科目しか勉強せずに,あるいは内部進学で受験勉強をせずに入学する学生が多い大学でまともな科学研究ができるわけない。
早慶は理科2科目の入試を堅持しているので,そういうところに差がでてくる。
科研費のランクでいうと,関関同立などはずっと下の方で,地方の国公立大の方がもらっている。
理科系でまともな研究をするなら都会の私大よりも田舎の国公立の方がよい。
入試科目が多くなるのを嫌って科目を絞る発想=私大の発想そのものが大学で研究しようとする人間として不適格。
センター試験を含め,多くの科目をしっかり勉強して,立派な研究者をめざす人が増えるとよいと願う。
ちなみに,科研費はまともな研究なら誰でももらえる。
私個人も高校の教員をしながらやっていた変成岩岩石学の研究で申請したところ,24万円支給してもらったことがある。
科研費データベース
にほんブログ村
にほんブログ村
ご存知と思うが,表の電気通信大は大阪電気通信大とは全く別モノ。
東京工業大と大阪工業大くらい全く違う大学。
まぎらわしいが,偏差値が倍くらい違う。