[2013年8月31日]
夏前に入塾した生徒が,「今までのどの先生よりも一番わかりやすい!」と言ってくれているようだが,どうやらそれは国語の授業のことらしい。
今までの先生の名誉のために書いておくが,それは塾だからだろう。
学校の授業はあらかじめ生徒が持っている教科書の文章を題材にしている。定期考査もその文章が出てくる。
一方,塾では入試を意識しているので,初見問題でいかに答を探すかを指導している。
全くアプローチの仕方が違っている。
そして,入試問題の答を説明する方が明解なのだ。
しかし,問題集の解説文はダメ。生徒を納得させる根拠がちゃんと書いてなかったり,解説文そのものが難解で読解できない(笑)場合が多い。
ウチの塾の授業は,そういう意味では納得感があるので「わかりやすい」と感じるのだろう。
ところが,答の探し方を聞いて「納得」しても,それが自分で探す力にならないといけない。
納得した時点では,実はその文章は既読文であって,自分で探さないといけないのは「初見の文章」を「時間内」に「自分ひとり」でという三重のハードルがあるのだ。
昨日は,中学の実力テストで国語の点数が非常に低かった生徒が相談に来た。
聞くと,全く時間が足りなかったようだ。
解いている途中で時間がないことに気づき,焦ってしまって普段なら答えられる問題も落としてしまったようだ。
問題を見せてもらったが,たしかに読む分量と書く分量が適正ではないようだった。
作問した先生は実力テストを定期考査と同じノリで作ってしまったのかもしれない。
平均点が30点台というのは明らかにレベル設定のミスだろう。
それくらい,特に中学生は初見の文章を読むのが遅いのだ。
とはいえ,今後も初見文を題材にした問題を時間内に解かないといけないので,少しだけ答の見つけ方をレクチャーした。
カンタンなことだが,設問で扱われているキーワードを探すというやり方。
問題文を全部読んで,そこから答を探すのは時間がかかる。
設問の度に全部読んだりしてたらアウト。
そこで,設問を解く根拠にできる「単語」を問題文全体から探して,その付近から答を探すと圧倒的に速く見つけられる。
本当は,問題文全体でなくとも傍線部の前後だけで済むことが多い。そういうのは練習しているうちにできるようになる。
国語って,勉強の仕方がわからないとよく聞くが,実はちゃんと訓練すれば一番点数が伸びる科目なのだ。
ただし,そういう訓練の前に,ある程度の語彙力は必要。
そこは「実力」がそのまま反映されてしまう。
今からでも遅くないので,知らない言葉などに出会ったら辞書を引いて調べるなど,語彙力増強に努めないといけない。こういう語彙力はお茶の間でテレビを見ている時につけられる。机の上に電子辞書を一つ置いておくだけ。
それと,世界地図。これはテレビを見ていたらいつも調べる習慣をつけるとよい。
たとえば,シリアってどこだっけ?
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