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尾崎塾
富田教室

[2013年9月22日]

将来のことを考えて残すべきだが・・・

気仙沼の船も,本格的に解体しはじめた。

先日行ったときは,まだちゃんと船の形だったが,あと1か月もすれば,そこに船が打ち上げられていたとはわからなくなってしまう。

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南三陸町の防災庁舎も撤去が決まってしまった。

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こういうのは,遺族の方がみたら「つらい」というので撤去になってしまう。

しかし,つらいかもしれないが,今後のことを考えたら残した方が絶対によい。
つらくても我慢してもらって,将来の防災のために使えるように残すべきなのだ。
申し訳ないが,そのつらい人は100年後にはいないのだし,100年後にまた津波で何千人も死ぬようなことにならないようにするのが大切。

ぜひそうすればよいという構想がある。
全国の中学生の修学旅行先は,必ず東北沿岸にする。
広島へ行く中学校が多いが,そこには原爆ドームがあるからだ。
あれがないと,原爆の痕跡がなく,リアリティーに欠ける。
あのようなモノが絶対に必要だ。

東北の被災地を回って,各地にそういうモノがあれば,そこで聞く話にリアリティーが出る。
本当に,将来の人間の被害を減らそうと思ったら,そういう活動が必要だ。

目先のことしか考えない地元の人,自治体の人と違うレベルで,国家事業として判断すべきだと思う。

石巻市の大川小学校。
ここもぜひ残してもらいたい。

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そして,全国の学校の防災教育に役立ててやってほしい。


将来の人間の命をたくさん救う政策と,
今,生き残った人の,つらさをまぎらわす政策。

後者で人の命は救えない。
前者は数千人あるいは数万人以上救える可能性がある。

どうして後者をとる?

つらいということをむしろ受け止めて,そのようなつらい人を将来に出さないことこそ大切ではないか?

今,つらい人は,どうやってもつらい。

将来,つらい思いをしない人を大量につくる方が良い。
絶対に良い。

そう思う。


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