[2013年11月17日]
大学によって異なるが,「第二志望制度」というのがある。
世間一般に使う第二志望とは意味が異なる。
「いやあ,東大が第一志望だけど,第二志望は慶応だ」
みたいに,第一志望大学がダメなら第二志望大学に行くとかの意味ではない。
1つの大学の同じ学部内で一番入りたい学科以外に第二志望学科を選ぶことができる。
一般に,第一志望の者が多い学科は人気学科で,合格最低点が高い。
つまり入りにくい。
一方,他の学科はもっと低い点数で合格できる。
もしも他の学科でも良ければ第二志望として出願しておくと,第一志望がダメでも第二志望学科に合格となる。
私立高校の回し合格と似ている。
ただし,第二志望の場合注意することがある。
具体的に,たとえば建築学科が第一志望で第二志望を土木学科としたとする。
合格最低点が建築学科340点,土木学科320点としよう。
この場合,339点の受験生は残念ながら建築学科は不合格。
しかし,土木学科には合格できるというのが第二志望制度だ。
ところが,325点の生徒は土木学科も不合格だったりする。
実は,第二志望の場合はマイナス10点するなどして,土木学科をはじめから第一志望にしている生徒有利にしている。
まあ,そりゃそうだ。
いくら優秀とはいえ,10点くらいの差なら,はじめから土木に魅力を感じている生徒の方が有望だ。
そんなわけで,はじめからギリギリ合格するかどうかの実力で,ホントは建築でも土木でもどちらでもいい受験生は土木学科を第一志望にしておく方が,合格可能性という意味では高くなる。
そのあたりの駆け引きが大学入試では合否を決めたりする。
個人的には,どこを第一志望にしてもちゃんと合格する学力をつければよいと思うので,あまり気にしたことないが,結果的に志望学科を変えていたら合格していた例は多く見てきた。
自分の生き方の問題なので,その時に考えたように出願すればいいとは思う。
一方で,制度そのものの意味がよくわからずに出願する受験生もいる。
そういう受験生は各科目の学力での合否以前に入試制度を勉強する能力で不合格となってしまうのである。
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