[2014年1月20日]
第3問
A
問1 正解?
この問題は図1を見て,参考図のように地層が傾斜しているとすぐに見抜けたかどうか。
参考図
そして,柱状図は参考図の赤枠のように見ればよい。(首を30度くらい左にかしげて)
参考図の緑は凝灰岩層,青は級化層理のある地層。
問2 正解?
これは問1を見て地層が60度くらい傾いていることをしっかりと把握できたかどうか。
たとえば地点PからAの崖までは西へ約45mであり,等高線を見ればP地点よりも40m低い。したがって,傾斜角45度くらいの地層であればAの崖で級化成層の見られる地層が露出していることになるが,実際は傾斜角60度くらいなのでAの崖には露出しない。このように崖を一つ一つ検証していくと,Cの崖では45mくらい西で,しかも標高がPより80mほど低い。ここなら約60度の傾斜でちょうど崖に露出することになる。
問3 正解?
水流のある場所では流向が時によって変化する。その時の堆積物が底面をお椀のように削って堆積し,それがアチコチで生じることで斜交葉理という堆積構造ができる。
問4 正解?
土砂や火山灰は堆積した当時は粒子間を結びつけるものがなく,ぱらぱらとほぐれてしまうが,長い年月の間に続成作用を受けて固結した岩石となる。また,粒径の大きなものや小さなものが混在した土砂が一度に堆積する場合に級化成層が生じ,火山灰も一度の噴火で一斉に堆積する。遠洋の深海底に放散虫の遺骸が堆積するのは長い年月をかけて少しずつである。
B
問5 正解?
1と2が同時に産出する地層の地質時代は?である。同様に生物3と4が同時に産出する地層の地質時代は?である。アとイのt層は同時代のものであり,アではt層の上に3と4の同時産出層があり,イではt層の下部に3と4の同時産出層がある。したがって,t層が形成されたのは地質時代?の間である。
?:X層はt層のすぐ上にあり,前述の3と4の同時産出層に挟まれているので年代は?である。したがって生物1は生存していない。
?:Y層はそのすぐ下の地層で生物1が産出し,その2つ上のZ層までの間に堆積したことだけがわかっているので,地質時代?に堆積した可能性がある。これが正文。
?:W層は1と2の同時産出層より下にあるので?かそれよりも古い地層である。Z層は前述のように時代?である。
?:t層は前述のように時代?に堆積している。
問6 正解?
縞状鉄鉱層は大気中の酸素濃度が増加したことで海中の鉄が酸化されて沈殿したもの。火山活動ではなくラン藻類などの生物活動の結果である。よってaは誤文。
造礁サンゴは浅海であたたかいという環境しか形成されないので示相化石として有用。よってbは正文。
不整合面ができるためには一旦堆積した地層が隆起して侵食作用を受け,再び沈降して堆積場にならないといけない。よってcは正文。