[2014年5月14日]
「天才とは努力を続けられる人のことであり,それには方法論がある。」
コレ,長いけど,本のタイトル。
東大で一番売れている本らしい。
買ってみると,努力する37の方法論が書かれている。
まさしくウチの塾で実践している内容がたくさん書かれていたので紹介しておく。
方法14 読書に手間と時間をかけないこと
時間をかけた精読より,回数をかせいだ方がよいのだ。
読書というのは,演習と置き換えても差し支えない。
2時間かけて1回精読するよりも,30分で4回ページをめくり続ける方が頭に入る。
これが,勉強のできない生徒のほとんどの原因かもしれない。
「いくらやっても覚えられません」とか。
そりゃ,100万時間かけて精読しているから覚えられないのだ。
1時間ざーっと読むのを100万回やれば完全に頭に入る。
というより,7回でよいのだ。
これは偶然の一致かわからないが,この本の著者も7回と書いているし,ウチの塾でも完全に覚える演習は7回やってもらうのを基本にしている。
だいたい,最初の2〜3回で覚えられるはずがないのに,多くの生徒は3回もやってまだ覚えられないと悩む。
違うのだ。まだまだくり返しが足らないのだ。そういうものだ。
これは方法13に書いてあるのだが,わからない状態でもページをめくり続けるのが重要。
そのうち回数が7回以上になると,自然にわかってくるものなのだ。
ウチの塾生は演習してわからない状態で家に帰っているはず。
そして親御さんに「わからない」,しかも「質問しにくい雰囲気」と愚痴を言う生徒が多いかもしれない。
それは大丈夫というか,それを意図して演習させているのだ。
できる,わかるようになるのは,そんなに簡単に手っ取り早くいかない。
まだ1回目か2回目なのだから,それでかまわないのだ。
方法24 努力はまわりに見せること!
これは,家で自習しているのと変わらないと思ってウチの塾を退塾する人には全く理解できない話かも。
家で自習するのも結構だが,それが継続できないと意味がない。
ところが,塾だとこちらがしっかり見ている。
しかも,ウチの塾はガラス張りで外からも見える。
見られていることで努力が継続できるのだ。
方法29 とりあえず早起きしてみる
これもまさしくウチの塾が実践していることだ。
早朝から勉強できる塾はおそらくウチの塾だけ。
実は最も重要な早起きの効果がこの本に書かれている。
「締切効果」だ。
朝はその後に学校に行くというタイトなスケジュールになる。
物理的にグズグズできないのだ。
それが,夜中に勉強すると,いくらでも時間を伸ばせてしまう。
11時に終える予定の演習が,あと少しやろうと考えて夜中の12時までやってしまうということになる。
この1時間の延長は有効なのだろうか。
本来なら9時からはじめて11には終えていないといけない演習を,だらだらやっていたために11時に終わらず,さらにだらだらと12時までかかってしまったというのがほとんどだろう。
要するに,夜は締切り時間を自分で遅らせることが可能なので,ちゃんと集中してやらないのだ。
しかも,それは結果的に睡眠時間を削ることになって,翌日昼間のパフォーマンスを低下させることにもなる。
方法32 道具を「ひとつ」にこだわること
「果たしてこの努力は報われるのだろうか」という不安を払しょくするために,努力の可視化をはかる。
以前ブログに書いたことと同じ手法が書いてあった。
私自身もやっていた方法,つまり,筆記具をボールペンにすることだ。
使うのは安物の中のインクが見えるやつ。
書いた量,すなわちインクの量が見えるから,それが自信になる。
その減った分のインクは確実に自分が書いたのだから,それだけ努力したということだ。
もう一つ大切なのは,ボールペンで書き損なうと消せない点。
(最近は消せるボールペンが横行しているが・・・)
だから,書いたことに×とかつけて,また改めて書くことになる。
×をつけるのと消しゴムでちまちま消すのを考えて欲しい。
消している時間が無駄なのだ。
しかも,自分がどのようにミスったか見えて残っている方が役に立つことがある。
自分が書いたことを消す必要は全くないと言っていい。
実際,塾で消しゴムの使用を禁止しようと思っているくらいだ。
きれいなノートをつくるのが目的ではなく,賢い頭をつくるのが目的になるように,よく考えて行動して欲しい。
消しゴムを使わなくていいように,自由帳などを無尽蔵に使えるようにしているわけだから。
東大を首席で卒業した著者だが,書いてあることは本当に誰でもできること。
その方法論を知らないからできないこと。
中学や高校の成績は努力を継続したかどうかで決まる。
このブログ読者には,ぜひ実践して欲しいものである。
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