[2014年5月19日]
中学1年生で習う正負の数だが,ここでつまずいてしまう生徒も多い。
この単元は,たとえば小学校で塾で教わったり,日常の中である程度の概念を持っている子はすんなりとできる。
ところが,本当に中学校で始めて習う場合は,全く何もわからない状態からスタートする。
負?
マイナスですよ。
普通は個数を1,2,3・・・と数えるのに,マイナスとは???
異次元の全くわからない概念なのです。
ところが,経験の浅い先生だと,多くの生徒がすんなり理解してさっさと問題を解くものだから,ていねいな説明をせずにいきなり,
「これ,知ってるよね?」とやってしまう。
特に,この正負の概念はしっかりとやっておかないと,高校に入ってからも変化量を扱う度にずっと間違い続ける。
恐いのは,負の数に負の数をかけたりわったりすると正の数になることだ。
本来は負の値なのに,誤って正の値にしてしまうミスを2回やってしまうと,これは正解になってしまう。
こういうミスは高校生でも散見される。
答だけ正しいかどうかをチェックしていては,見つけられないミスなのだ。
指導者はそういう恐さを知っておかないといけない。
同じように,答が正しいからといって見落とされがちなのが記号選択式の問題。
たとえば,誤っているものを選べとなっていて,
「トカゲもイモリも両生類である」を選んだとしよう。
正解である。
トカゲは爬虫類だから。
ところが,その生徒はイモリも爬虫類だと思っていたかもしれないし,ひょっとするとトカゲを両生類だと思っていた可能性すらあるのだ。
こうなると,英語のクジラ構文の説明がうまくいっているのかどうか怪しくなってくる。
まだ,理科はマシな方で,実は国語でこれが多い。
どうしてこの選択肢を選んだのか聞くと,まったく出題意図とはずれた部分を根拠にしていることがある。
こういうのは本人に聞かないとわからない。
国語は「できる時とできない時があるんです」という生徒は多いが,それは「いつもできてない」のである。
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A whale is no more a fish than a horse is.