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尾崎塾
富田教室

[2014年6月1日]

定期考査前の学習計画(理科編)

中学生が苦手にする化学分野の話。
勉強方法を考える前に,理科用語をちゃんと覚えること。
これに尽きます。

「わからない」と言っている生徒のほとんどは,用語を知らない。
逆に,用語をしっかり覚えてくるとわかるようになってくる。
つまり,用語を覚えていないだけなのです。

たとえば「酸化」ですが,これはある物質が酸素と化合すること。
酸素の元素記号がOであることを覚えないといけない。
酸素原子1個はOで表すが,2つの原子がくっついて酸素分子になるとO2(2はちっちゃな字だが,このブログ欄では小さく書けないのでそのつもりで)になる。
これはルールだから覚えるしかない。
それを覚えずに何も理解できるはずがないのです。
それで,銅が酸化されるとどうなるか。
酸化銅になります。
銅が酸素と化合することを酸化というのです。
そして,銅が酸素と化合した物質を酸化銅というのです。
化学式ではCuOと書きますが,これも用語を覚えていないとできません。
いや,酸化銅という用語の前に,「化学式」という用語です。
化学式を答えなさいという問題で,何を答えていいか全くわからない生徒が多いのです。

元素記号と数字で物質を表したものを化学式といいます。

水分子の化学式はH2Oです。
酸化銅はCuOです。
二酸化炭素はCO2です。
2つ以上の原子がくっついている場合は2とか3とかつけますが,1つの場合は省略して何もつけません。

ここまでの話を理解するのに,たくさんの用語が出てきます。「酸化」「元素」「原子」「分子」「化合」「物質」「化学式」・・・・
img1
さらに,化学反応式なるものが出てきたり,イオンなどが出てくると,用語がごちゃごちゃになって混乱するわけです。

理科はとにかく教科書に書かれている内容をしっかり頭に入れること。
教科書を読んでいるだけではピンとこないので,問題を解いてみる。
解いて,解答解説を読んでいるうちに用語にだんだん慣れてきます。
すると,何を答えていいかわかるので正答することが多くなってきます。

というわけで,一番大切なのは学校の授業をしっかり聞くことです。
先生が使う用語をいちいちチェックしながら授業を聞くことです。
学校の授業を聞かずに「わからへん」とホザく人間はどうしようもありません。
一見,学校の授業がわからないと生徒が言うと,先生の授業の仕方が悪いかのようなイメージが湧くと思います。
ほとんどの場合,ちゃんと授業されていると思います。
生徒集団の質によってはザワザワして集中できないこともあるかもしれません。
それはその生徒集団が悪いのであって,その一因であるその生徒(あなたのことです)が悪いのです。
みんなが聞いていないから,授業がざわついて聞き取りにくかったからと,周囲のせいにしていませんか?
自分が中心になって,静かに授業を受ける雰囲気をつくればいいのです。
そんなリーダーシップがない?
それはあなたの力量不足であって,誰のせいでもありません。
そして,誰かのせいにして理科の授業がわからず,そのまま成績も悪いまま進学の時に困るというしくみになっています。

話がそれました。
理科は用語をしっかり把握しないと全くわからないままになります。
それを心がけて勉強することが第一歩なのです。

このシリーズは考査前の学習計画の話でしたね。
理科の最初の方にノートやプリントまとめの時間を入れてあるのは,まず習った用語をまとめて整理するためです。そして,物質名や記憶すべきいろいろな内容を整理しておく。その後で問題演習をして定着していくという流れになります。用語を整理しないまま問題を解くと効率が悪いのです。

※高校生向け
酸化銅は2種類あります。通常は2価のCuOですが,1価のCu2Oもあります。
還元性のある物質の判定に使うフェーリング反応では赤色のCu2Oが沈殿します。
2価の銅が1価に還元されるのですね。
酸化する,させる。還元する,させるの使い分けも重要。
還元剤は相手を還元し,自らは酸化されるのですね。
高校の理科も全く同じです。用語・日本語をきっちり使えるように勉強しましょう。




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