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尾崎塾
富田教室

[2014年6月12日]

短絡思考の進路選択

合格可能性云々の前に,本当にそこへ行くことが君の夢の実現にどうつながるのかを問いたい。

たとえば,将来にサッカーW杯に出場するのが夢だとする。
そうならば,すでに小学校〜中学校でサッカー漬けの毎日を送っていなければならない。
そして,クラブチームのユースか,全国大会常連の高校に進学しているようでなければ,ほぼ可能性はゼロだろう。
img2

将来,医者になって難病治療するのが夢だとする。
中学〜高校で相当に優秀な成績で,医学部に入らないかぎりその仕事には就けない。
それ以外には可能性ゼロだ。

このように,その夢を実現するには,ほぼそれしかないという道があったりする。
ところが,もっと様々な方面から夢が叶う,というか,短絡的に進路を決めない方がよい例も多いのである。

先日進路相談した生徒は,得意の英語を生かしてツアコンみたいな仕事をしたいという。
それで,志望大学が外国語大学だったり,文学部の欧米語専攻だったりするのだ。
いや,ちょっと待てと話をした。
英語が得意な生徒にありがちなのだが,それを生かして国際的な仕事をしたいと言う。
それはよいが,だったらなぜすぐに外国語学部とかに行こうとするのか。

外国語学部でなくとも英語はどこの大学でも学べるし,大学でしか学べないものでもない。
そして,日本の外国語大学を出たからと言って,ネイティヴの人のように話せるわけない。
そういうスキルを身に付けるのなら海外に行くしかないのである。
だったら,最初からアメリカの州立大とかに行った方がいい。
外国語大ならば海外で少しだけ留学の経験を積めたりするだろう。
すると,ひととおりの英会話ができるようになるかも。
でもただそれだけなのだ。
英語って,単なる意思疎通の道具であって,そもそもの脳みそがお子ちゃまのままでは全く意味がないのである。
つまり,大学で何を学んだかが大切なのだ。
たとえば経済学とか生物学とか,専門の何かを勉強するのが大学。
英語はそれを伝えるためにある。
頭の中身が高校生のままで,それで英語がペラペラでも,何の仕事に就けるのか。
それで仕事になるのなら,アメリカ人の高卒生を雇って仕事させればよいのである。

旧帝大の経済学部を出て,英語を使ってビジネスをする人は多いだろう。
私の兄などは理学部出身だが,最近はよく半導体を売りにイギリスに行ってるし。
そういうものなのだ。
○○外大を出ても,レベルの高いビジネスの話にはついていけない。

ツアコンはどうだろう。
このような仕事は旅行客に満足してもらえるかどうかが最大のポイント。
あまり,学歴とかは関係ないのではないか。
以前,オーストラリアに行った時の現地ガイドの人は,もちろん現地で長く生活している人だった。
img1 現地の気候や風土,裏事情までよく知っているので,旅行客の質問にも的確に応えられる。
そういうスキルが必要であって,日本の外国語大を出ているとかは全く関係がなさそうだ。

英語が得意ですという前に,冷静に考えるべきなのだ。
その程度に得意ですという人は巷にあふれている。

それで,あり得ないほど多いのは「通訳」になるとか。
なれません!
あなたのその程度の英語力では無理ですよ。
名門でない高校のサッカー部にいて,ちょっとその部活内では上手な選手がW杯選手になるくらい難しいのだ。

そういうわけで,ちょっと得意だから○○になるというのは,よほど実力があってしかも運が良くないと難しいと知っておくべきなのである。
そして,○○学部に行けばその職業に就けるという幻想は持たない方がよい。
気を付けるべきは程度の低い大学が学部や学科の名称で生徒を釣ろうとしている点。
例:観光学部に行けばそのようなツアコンになれるとは限らない。

自分の人生なのだから,短絡的に考えず,ちゃんと調べて志望校を決めるべし。




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で,今野選手,出してもらえるんかなぁ・・・