パソコン版を見る

尾崎塾
富田教室

[2014年7月16日]

指定校推薦入試ってお得?

大学に入る方法はいくつもある。

基本は高校で学ぶ科目をちゃんと勉強して,学科試験をクリアして入学する一般入試。
私立大は高3の1月から2月にかけて行われれる。
国公立大は1月中旬にセンター試験を受けて,その後各大学に出願し,2月25日に前期入試。3月8日に中期入試。3月12日に後期入試と続く。

ところが,11月くらいに行われる推薦入試というのもある。
学力試験に加えて学校の成績=評定を点数化する大学が多く,評定平均値が3.5なら35点とか70点とかを持ち点として,それと学科試験の点数の合計点で合否が決まる。
出席日数(皆勤)や各種の資格(英検,漢検など)も点数化して上乗せしてくれる場合もある。
私立大の推薦入試は,生徒が集まらない大学にとっては超重要。
一般入試よりも多くの入学者を推薦入試が占めている。
勉強の実力がなくても,学校で真面目にやっていたら合格とあいなる。

もっと極端に,学校のお勉強だけきっちりやっていたら合格できる推薦入試がある。
ほとんどの私立大がやってる指定校推薦入試だ。
これは,校内で選考されたら,ほぼ自動的に合格が約束される入試。
高校が推薦した人物を大学は信頼して合格させる。
関関同立でも指定校推薦で校内選考されれば,試験なし(あっても面接程度)で合格できてしまう。
大学側からすると,いつも生徒が多く来てくれる高校を優遇して,毎年コンスタントに生徒に来てもらうための方策。
ただし,産近甲龍よりも低いレベルの大学は,各高校に指定校推薦枠を何人も乱発する。
私立高校だと,卒業生200名に対して,指定校枠が400名分くらいあったりする。
しかし,勉強しなくても入れるレベルの大学にわざわざ指定校推薦で行く必要もなく,ほとんど人気がない大学の枠は余りまくる。
一方,関関同立は通常の推薦入試はしない代わりに,指定校推薦を有力な学校には与えるようにしている。
するとどうなるか。
優秀な学校で評定が4.0以上あるようなら,普通に受験しても合格できそうな生徒なのだ。その生徒を早目に確保できるのである。
指定校推薦は,高校と大学の信頼関係に基づいているので,やっぱり行きませんということはできないのである。
生徒の側も,入試ために受験勉強をすれば,おそらく合格圏には達するのだが,やはり早く合格できれば精神的にすごく楽だ。
そういう目先の安楽を求めて,ついつい指定校推薦に応募する資格があれば応募してしまう。
そして優秀な生徒は選考されて関関同立でも合格できてしまうのである。
img1 こうして,大学側はよい生徒を早くに確保でき,生徒側は精神的な安楽をゲットできるのだ。
よーく考えて欲しい。
この入試はいったい誰が得するの?






にほんブログ村 受験ブログ 高校受験(指導・勉強法)へ
にほんブログ村


にほんブログ村 科学ブログ 地学・地球科学へ
にほんブログ村