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尾崎塾
富田教室

[2014年8月4日]

英単語の教材(シス単編)

システム英単語(シス単)の特徴は,単語だけでなく,よく使われる「言い方」としてミニマルフレーズを覚える方式。

それから,大学入試問題8000回分を分析して出題頻度順にステージが分かれている点も大きな特徴だ。

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単語の覚え方を英語の先生に聞くと,「俺様の言うことのみが絶対に正しい」とばかりにアドバイスしてくれる。
しかし,複数の教師に聞くと,どの先生もバラバラなことを言うので,絶対に正しい方法がたくさんあって迷ってしまう。
まず,大切なのはあなたにとって良い方法かどうかだ。

駿台の東大クラスの生徒にうまくいく方法を関関同立がやっとの生徒にもうまくいくかはわからない。
要するに,いろんな方法があって,それぞれ長所や短所があり,受験生に合う合わないがあるので,一概には決められないというのが本当のところだろう。

それを踏まえて,ウチの塾では多くの生徒にシス単をやらせている。
もちろん昨日紹介した速読英単語も有効に使える。
ただ,シス単の良いところは,試験によく出てくる英単語を優先的にまず覚えることができる点だ。
そのメリットを最大限に生かすには,シス単の全部をやってはむしろ意味がない。
一番最初のベーシックステージの600単語の出題頻度が実際,非常に高いのだ。
だから,まずこの600語を完璧に覚えましょうというのがシス単の正しい使い方だ。

先ほど,長所と短所があると書いた。
たしかに,ミニマルフレーズで覚えると,付随する前置詞や一緒に使われる言葉≒慣用句やイディオムも覚えることになり,一石二鳥なのだ。
でも,放っておくと生徒達はフレーズではなく,それこそ単語のみ覚えていってしまう。

そこで,いつもやらせているのは,もちろん音をCDで聞きながら,ミニマルフレーズを書かせている。
ある程度,塾という強制力のはたらく場でないと,残念ながらきっちりできない生徒が多いからそうしている。
自分でそのようにきっちりできるのなら,家でやればいいが,わざわざ塾でやらないと,結局試験で非常によく出てくる言葉をきっちり覚えずに済ませてしまうのだ。

書いて覚える用のプリントは市販されていないので,ウチの塾のオリジナルだ。
はじめのうちは単語部分のみのプリント。
レベルが上がってくればフレーズを書く。
さらには日本語訳も書かせるバージョンといくつか用意してある。

それから,一瞬で思い出せるかどうかの勝負をする,瞬間2択プリントも作ってある。

たとえばallow 許す 弓矢  どっち? みたいなのを瞬時に判別していくドリルだ。

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とりあえず,このシス単で基本600語を頭に入れた状態なら長文が読める。
短期間にそのステージにもっていくには最高のツールだと思う。



全く,トンチンカンな批判をする人がいるので,念のために書いとく。
英単語は英文の中で覚えないとダメ派の人は批判するのだ。
いや,そうですよ。
英文の中で意味がとれないと意味がない。
そりゃそうですよ。
そんな当たり前のことを,偉そうに言わなくても。
でも,そんなことを言う英語の先生は,英語を専門にするくらいだから,相当に英文にあたっているわけ。
そりゃ,ネイティブの人並みとまでは言わないにしても,かなり多くの文を読んでいて,何回も文中に出てくる単語は自然に覚えるに決まってる。
ところが,受験生などは英語ばっかりやってりゃいいわけでもない。
限られた時間内に,なんとかできるようにするには工夫をしなくてはならない。
そのツールが単語集なのだ。


基本のボキャビルディング構造はこうだ。

シス単で何度か目にしたことがある。(うろ覚え)

どこか別の長文教材でその単語が出てくる。(えーっと,この単語何だっけ?)

シス単を何回かやっていると,比較的直前に別教材で出てきた単語とカブってくる。(あっ,さっきの長文に出てた単語だ!)

また,別の教材をやっていると,同じ単語が出てくる。(あっ,ここでも出てきた。前はこんな意味だったけど,こういう意味でも使うんだなあ)

シス単を再度やっていると,その単語がまた出てくる。(この単語は何度も出てきたな。確かによく出てくるから重要だ。)

てな具合に,シス単を何回もやるから他教材の英文とリンクして覚えられるのだ。

これで,もしもシス単がなかったら,別の教材で2回しか目にしない可能性がある。
そんなのは記憶に残らない。
シス単が触媒として入ることで,生徒が単語を目にする間隔が圧倒的に短くなり,記憶の定着する確率が非常に高くなるのである。
自然にその単語に出会う確率に頼っていては,語彙力はなかなかつかないのである。



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