[2014年8月18日]
2.設備・施設・環境
いわゆるハード面は充実しているかどうか。
これは,パンフレットで多少はわかる。
ただし,細かい運用については書いていないので,実際のところはやはり見えない。
いくつか,代表的施設の着眼点を書いておく。
【図書館】
蔵書が何万冊と書いてあっても,それが多いのか少ないのか,一般の人にはわかりにくい。
私学なら3万冊くらいあって当たり前。
冊数が多くても,最新刊がなかったり,入るのが遅かったりするかもしれない。
運営には司書教諭が必要だが,常駐しているのはめったにない。
開館時間が実際どれくらいあるかは聞いてみないとわからない。
座席数が不十分かもしれない。
これからの時代,図書館で書籍を使っての調べ学習はなくなって行く。
パソコンやタブレット端末を利用した調べ学習に対応できるかどうか。
現状では,対応できている学校はほとんどない。
【コンピュータ室】
情報科の授業があるので,どの学校も設備としてはあってあたりまえ。
でも,写真を載せるとパンフレット的に見栄えがいいというだけ。
パソコンが古いウインドウズXPばかりならヤバいが・・・
【部活用施設】
体育館・グランド・プール・柔剣道場・テニスコート・音楽室・クラブハウス(部室)などなど,クラブ活動メインで高校を考えておられるなら,これらの設備が最重要事項だろう。
ところが,学校パンフレットだけではわかりにくい。
やはり,実際にクラブ活動をやっている現場を見に行かないとわからない。
できれば入部体験をやっているときに参加してみることだ。
トレーニング設備があるかどうかもチェックしたい。
【講堂・ホール】
生徒全員,あるいは学年集会などを炎天下のグランドや極寒の体育館でやるのはいかがなものか。
ちゃんと席について落ち着いて話を聞くということができた方がよいのだ。
意外にそういう設備のない学校も多く,パンフレットに自慢げに書いてあるのはそういうことだ。
【視聴覚室】
最近は各教室にプロジェクターが備わっている学校も増えて来たが,稼働率は低い。
電子黒板は思うように普及していない。
私立学校といえども,かなりICT化が遅れているのだ。
とはいえ,今時「視聴覚室」という名称の部屋を用意している時点で時代遅れの感が否めない。
【食堂】
清潔?値段は?メニューの多さ?味?
たいていは明るく清潔で栄養満点メニューも豊富と書いてあるが・・・
パンフレットではなかなかわからない。
オープンスクール時に試食させてもらえる学校もある。
放課後に利用可能かどうかも知りたいが,パンフレットではわからない場合も多い。
【自習室】
これは図書館と兼ねていたり,参考書が充実していたり,指導教員が配置されていたりと千差万別。パンフレットに詳しく書かれていれば学校として自信あり。よく利用されているのだろう。利用可能時間が明記されているとよいが・・・
【進路指導室】
図書館とは別に,赤本などの過去問を自由に閲覧できたり,各大学の情報を得られる場所があるかどうか。
進学校を標榜していてここが充実していないようだと話にならない。
【保健室・カウンセリングルーム】
これは重要施設だが,どういうわけかパンフレットに記載されていない場合が多い。
逆に,ちゃんと記載されている学校は心身の健康面に注力している証拠なのでよいかも。
【その他の自由スペース】
生徒がくつろぐ空間や,質問に来た生徒に先生が対応する指導スペースが確保されている学校もある。こういうところに学校としての指導姿勢が見えたりするので意外に見落とせない。
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