[2014年8月25日]
昨日で夏期講習の補講も終わり,今日から平常の授業にもどった。
これは今朝の様子。
いつものように,朝勉強してから登校だ。
夏期講習では,思ったように学力が伸びた感じはないだろう。
そりゃそうなのだ。
そんなに伸びるはずがない。
今まで荒れ放題の土地を,少し耕して,やっと種を撒いた程度。
今から芽が出て,収穫はずっと後なのだ。
ここからが大切な時期。
しっかりと水と栄養を与えて成長を促進しなくてはいけない。
自然に雨が降って自然に実がなることはあるが,難関へ向かって大きな実をつけるには,やはり人工的に世話をしてやらないといけないのだ。
たとえば,この夏に英単語をせっかく大量に頭に入れた諸君は,その英単語に自然に出会うのに任せていては,かなり忘れてしまう。
しかし,人間の脳は,忘れかけたころに再び出会えば忘れずに長期記憶として定着させるのである。
だから,毎日大量の英語を読むのでなければ,ある程度定期的に単語集を見て,強制的な復習をした方がよいのである。
受験生にとっては,残された時間がどんどん減っていく。
少しでも勉強時間を確保したいところだが,人間に与えられた時間は平等に1日24時間だ。
ところが,天は不平等なもので,睡眠時間を8時間必要とする人間と5時間でよい人間がある。
後者に生まれれば,前者よりも3時間余分に勉強できるのだ。
では,前者はどうすればよいか。
その分,単位時間あたりの学習量を増やすしかない。
学習効率を上げなくてはいけないのだ。
効率を上げる何かすごい裏ワザがあるかというとそうではない。
たとえば,知らない単語の辞書を引く。
ところが,1つの文に3つも4つも知らない単語があれば,辞書を引く時間だけで大半を費やしてしまう。
だから,そのようなことに夏以降ならないように,夏に単語や熟語をある程度頭に入れてもらっているのだ。
これで,演習の効率が夏前よりも格段によくなっているはず。
このように,勉強をすればするほど効率は良くなっていく。
さらに,これからは,知識と知識をつなげていく作業になる。
単独の知識をとりあえず覚えていくのがこの夏で,秋以降はそれらを意識的に関係づけるのだ。
Aという知識とBという知識があったとする。
その関係を意識することで,AとBの間に存在するものを理解することができる。
具体例
安山岩と流紋岩という岩石を覚えたとする。
そこへ,その中間的な組成の岩石=デイサイトというのがあると知る。
そういうことを知ると,今度は,安山岩と閃緑岩の中間的なものがあるかもしれないと思える。
そう,ヒン岩という半深成岩があるのだ。
じゃあ,流紋岩と花崗岩の中間的なのもあると確信できる。玄武岩とはんれい岩も・・・
こんな風に,より深い知識を得るための応用的な発想も次々に生まれてくる。
岩石名という具体例で,かえってわかりにくい話になっているが,まあ,そういう風に,ベースとなる知識や基本概念をまず持っていないとダメということ。
そのベースづくりを夏にやったのだ。
だから,まだ得点力・応用力はない。
ところが,土台となる知識があれば,それを元にしてどんどん深く広く学んでいくことができると理解してもらえればよい。
複数の知識を関連づける学習をしていくことで,いわゆる応用力がどんどん培われていくのである。
そしてその結果がやがて得点に反映されてくる。
そういう風な心がけで,2学期以降は加速度的に学力をつけていってもらいたい。
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