[2014年9月3日]
だいたいこの時期は各私立高校さんが塾向けに説明会を開催する。
昨日も某O手門高校の説明会があったのだが,何を説明してくれるのか。
塾が相手なのだから,説明会でその塾の生徒が合格できるかどうかの関心に応えるべきなのだ。
ここで,大阪の私立高校の合否判定のしくみについてまとめておこう。
大阪と兵庫と京都の私立高校は,毎年示し合わせて2月10日に入試を行うことになっている。
ばらばらに試験すると,生徒は複数合格した中でどこに行くかを決めることになる。
すると,レベルの低い私立高校がつぶれる可能性が出てくるので,公立中学校の先生にうまく学力レベルに応じて生徒を割り振ってもらうのだ。
割り振ってもらって不合格にするわけにいかないので,事前に(つまり入試の前に)あらかじめ合否の判定をするという,意味不明のことをする。
判定には,11月に各中学校で行われる実力考査が使われるのだ。
そして,各私立高校は,その点数が基準点に達していたら○,つまり合格内定を出す。
○のついた生徒は,試験でよほどのことがないかぎり合格が確定しているというわけ。
事実上,大阪府の私立高校入試は,各中学校で11月に行われる実力試験で決定しているのである。
そして,学校によっては,12月時点での内申点も合否の参考にすると明言している。
つまり,公立中学校の学校内部の試験をしっかりやっていたら私立高校の合格が年内に決定するのだ。
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これ,超重要な事実です!
そういうわけで,9月に塾向けの説明会を行うのは,その基準を塾にお知らせするというのが最大のポイントだと思われる。
で,昨日の某OTM高校の説明会では,
「基準は中学校ごとに決めるので,12月1日以降にお問い合わせください」という話だった。
説明会に行く意味ないじゃん。
で,どうも国公立大向けに選抜クラスを改革しているようで,今年の合格者が33名となっている。
毎年それくらい出せば3年間で100名くらい合格できそうだと自信満々の説明会。
「学力向上メソッド」があるらしい。
「合格ストーリー」があるらしい。
まあ,M島高校に進学してダンスしまくって人生を棒に振るよりは,国公立大に行ける可能性が高まるので良いとは思うが,それなりに高い学力の生徒を集めておきながら,今まで成果が出ていなかったことが問題なのだ。教員の研修をし,きっちりと手厚い指導をするなんていうのはアタリ前田のクラッカーのはず。
それを,今年33名の国公立大学合格が出たと自慢げに説明して,優秀な生徒を送ってもらっている塾に対して「おいしい」話が何もないようでは先行きが思いやられる。
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