[2014年9月9日]
普段はテニスに縁のない人も,一昨日から錦織圭くんの話題がニュースでも取り上げられていたので,世界の四大大会の決勝まで進んだのを知っているでしょう。
相手は,対戦成績が5勝2敗で,世界ランキングも格下だったので,マスコミも優勝するものだと思って報道が過熱ぎみでした。
でも,残念ですが,今回は圭くんが勝つ条件が整っていませんでした。
後からでは何とでも言えると言われそうですが,決勝の相手が各上のフェデラーではなく格下の選手に決まった時点で,かなり優勝から遠のいたと思っていました。
勝負事はそういうものです。
相手が圧倒的に低いレベルならそうはなりませんが,ほとんど同じレベルと対戦する場合,精神面のウェートが非常に大きくなります。
事実,決勝前夜,圭くんはあまり眠れなかったようです。
勝って当然と言われるとプレッシャーになります。
よほど力に差がないと難しいのです。
さて,受験生とその保護者の方が読まれているので,受験とからめますと,受験も周囲が期待しすぎるとプレッシャーになります。
そりゃ,難関大に合格するのは人生において良いことが多くありますが,合格する可能性が100%なんてことにはなりません。
もしもなったら,そこは難関大ではないのです。
学力レベルが高ければ,2流3流大学なら合格100%となる場合があります。
難関大は,どんなに学力が高くても落ちる可能性があるから難関大なのです。
だから,それにチャレンジすること自体がすばらしいことで,結果はわからないのが正直なところです。
塾という仕事をしていて,一見すると逃げているように思われるかもしれませんが,ウチの塾は合格を保証しません。
そんなのできっこないし,もしも100%合格させるとすれば,かなりレベルの低いところを受けてもらうことになります。
合格可能性が五分五分,あるいはそれ以下の可能性でも,思い残すところなく存分に受験勉強してチャレンジすれば合格してくる場合があります。
そのチャレンジを応援したい気持ちが強い塾です。
どういうわけか,学校の進路指導の先生は,100%合格するところを勧めてきます。
それは,君のレベルはこれくらいだから,その程度のままとどまっておきなさいと言われているようなものです。
最後の模試を受けた後でも,まだまだ得点力はつきますから,チャレンジする気持ちを失わないでもらいたいと思います。
格上の相手に向かっていくとき,人間は最大の力を発揮すると思います。
それが,今回の圭くんが対戦した相手の状態です。
圭くんが4大大会で優勝する方法は3通りくらいありますね。
1つは,同じ状況でも相手に向かって行く気持ちをつくる=精神面をより強化すること。
もう一つは,技術的にも圧倒し,自分がダントツの世界ランク1位になること。
他には,たとえば今回フェデラーのように向かっていける選手が決勝の相手になるという運です。
いずれにしても,近い将来,世界一の選手になってくれることを期待しましょう。
昨日は十五夜,今日は満月!
雲と月のコラボで見飽きない夜空になっています。
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