[2014年9月22日]
この写真,何が写っています?
(クリックすると大きくなります)
↓
空?
雲?
屋根?
うん,どれも正解!
ですが,いろいろ写ってるんですよ。
まず,下方の屋根の部分で,まぶしい太陽光をさえぎって写真を撮っています。
屋根が写っているのは,そのためです。
太陽から角度にして22°横に明るく光る部分があり,これを幻日といいます。
実際にそこに太陽がないのに,幻の太陽があるように光っています。
同じく,太陽の上方22°に外接ハロ(タンジェントアークともいう)があります。
そして,さらに太陽の上方46°の位置に環天頂アークがあります。
写真では暗くなっていますが,ほぼ頭の真上=天頂付近に見られ,虹のように見えます。
一般的な虹は太陽と正反対の方向にできますが,これは真上です。
逆さ虹とも言われます。
さて,このような大気現象はどうして起こるのでしょうか。
実は,これらは上層の巻雲を構成する氷晶のしわざです。
氷晶は雪のように六角板状をしています。
そして,水平な状態で安定しています。
そこへ横から太陽光が入ってくると,屈折して太陽に対して22°の方向から強い光が届きます。
これが幻日です。
他の氷晶も全体的に22°の方向の光を強めるので,太陽の周囲22°は明るく光りがちです。
暈(かさ)というのは上空の巻層雲があるときにできるのです。
同様に,上部46°には虹のようにきれいに色が分離した環天頂アークが見られることがあります。
昨日はこれらが一度に見られてラッキーでした。
(日曜特訓で生徒が頑張っているスキに,塾長は教室を抜け出して空を見て喜んでいるという・・・)
皆さんも,巻雲が出ている時の夕方,太陽の周囲と天頂を見まわしてみてはどうでしょうか。
これから冬にかけて,チャンスが多くなると思います。
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