[2014年10月9日]
昨日は皆既月食でした。
太陽 地球 月 と並んで,月が地球の影に隠される現象です。
皆既中,月面は真っ暗になるのではなく,地球の大気を通過した光が少し月面を照らすので赤く見えます。
昨日は天王星が近くにあったので写真に撮ると写ってくれました。
ちょうど塾の授業時間帯で,大学受験のために地学を勉強しに来ている生徒に月と天王星を見せながら授業しました。
「天王星はなぜ青い?」とか。
ちゃんと,メタンがあるからと答えました。えらい。
「この天王星と月の位置関係は,今から1時間後にどうなるか?」
と聞くと,さすがに「???」
塾長「じゃあ,天王星は今どんな位置にあるの?合?衝?」
生徒「ん?・・・ああ,衝ですね。」
塾長「だったら,逆行してるの?順行してるの?」
生徒「逆行・・・」
塾長「月は?」
生徒「あっ,そうか,じゃあ天王星は離れていきますね。」
塾長「正解!」
と,ほとんど誘導尋問でしたが,よく理解できていました。
今,天王星はちょうど太陽と反対側にあるので,天王星は衝と呼ばれる位置にあります。
外惑星は衝の位置のときに,地球に一番近くなります。
その時,地球はその惑星を内側からぬかしていくわけです。
すると,ぬかされる天体は後退するように見えるのです。
速い自動車が遅い自動車をぬかすとき,遅い自動車が後ろに下がっていくように見えるのと同じ理屈。
だから,昨夜の天王星は普段の進む向きとは逆に動く「逆行」の状態。
普段は東へと公転しているので,昨日は西へ動いていく日です。
一方の月は東へずれていくのはご存知の通り。
毎日50分ずつ月の出る時刻は遅くなっていきます。
月は東へずれて,天王星は西へずれる。
今の状態から離れていく傾向にあったわけです。
そんなことが大学入試の地学では当たり前にわからないといけないのです。
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