[2014年11月10日]
笠見先生の著書がまた出た。
題して「センター前ヒット」
このネーミングは秀逸だが,中身はセンター試験の具体的な対策が書いてある。
参考になる受験生もいるだろう。
ただし,この本は世の中の多くの高校の先生が読むといい。
特に,国公立大学を志望する生徒が多い高校の先生。
どうして学校でセンター試験を乗り切る学力がつけられないかがよくわかると思う。
いや,読んでもわからない。
どっちやねん?
要するに,高校がダメなのは高校の教師がセンター試験がどのような試験かを知らないからだ。
多くの先生に聞くとこう答えるだろう。
「いや,知ってますよ。」と。
これ,自分の教科のことだけ知っているつもりで言っているか,あるいは知らないけども見栄を張って言っているかのどちらかだ。
そう,知っているつもりの教師達は自分の教科のことしか考えていない。
センター試験は全科目セットでセンター試験だという点が完全に抜け落ちているのだ。
トータルで8割とれますかという話なのだ。
満点の科目があって,6割の科目があっても,平均して8割になれば8割だ。
細かいことを言えば,傾斜配点で8割あるかどうかという話になる。
自分の科目の位置づけがちゃんとわかってモノを言っている教師は100人に1人いるかどうか。
そんなもんだ。
さて,生徒はもっとひどい。
センター試験で何割取れるか,皆目見当がついていない。
世間ではセンター試験は学校の教科書をベースにした基本的な問題だということになっている。
だから,定期考査程度の問題と思っているかもしれない。
先日,あのM高校で教師がこう言ったそうだ。
「M高校の定期考査はセンター試験より難しいので,学校の勉強をしっかりやればセンター試験は大丈夫です」と。
そんなウソを聞かされて,いざセンター試験を受けると,8割必要な大学を志望している生徒が7割や6割どころか5割台の得点率であっけなく撃沈する。
そういうレベルだ。
原因はいろいろあろうが,要するにセンター試験を甘く見すぎ!
本質的にちゃんと本当にわかっていないと正解できない,非常に良い問題でできているのがセンター試験なのだ。
なのに,受験生はセンター試験という試験の本質が全くわかっていない。
甘く見ている受験生には,そもそも本質を大切にする姿勢が備わっていないのである。
このセンター前ヒットという本が出れば,それを見て対策すれば乗り切れるなどとカンタンに考えるような生徒は,この本を読んでも全く意味がない。
結局,この本の中身は,ちゃんと勉強しろということ。
この笠見先生はスパルタで有名な先生だ。
ここに書かれている教材を使って半端なく厳しい勉強をすればセンターは乗り切れる。
そういうメッセージが詰まっている。
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広島の塾なので赤ヘルなのですよ。