[2014年12月8日]
ウチの塾では,数学や理科の演習教材として当塾オリジナルの基礎強化問題集をやらせることがあります。
これは,数研出版の出しているスタディーエイドというソフトで,過去問データベースから,ウチの塾生に必要なテーマで問題を抽出して作成します。
1つ1つ手作りです。
たとえば,これは化学の基礎強化問題集。
特定の元素をテーマにした問題を集めて作りました。
ウチの塾で行っている演習が,一般に行われている自習と何が違うのか。
それは教材なのです。
数多くの教材が本屋にあふれています。
その中から自分に適した問題集を選ぶのがまず至難の業ですが,仮に,レベルの合う問題集を手にしても,演習の効果はウチの授業で演習するのと違ってくると考えています。
どういうことか?
この「テーマ別」というのがミソなのです。
いや,市販の問題集でもテーマ別と題したものはありますよ。
でも,ちょっと違うんですね。
市販されている問題集は,売らないといけないので,多くの人に買ってもらえるような編集になってしまいます。
だから,和食・洋食・中華くらいは選べても,エビばっかり食いたいというような注文はできないのです。
ところが,先ほど示したように塾ではテーマ別の編纂を自由にできますから,
銅ばっかり食いたい,いや,演習したいというのが可能になるのです。
正確には,我々がやらせたい演習なので,銅ばっかり演習させたい時に,このような元素別の冊子を与えるのです。
このような演習の仕方は,実は非常に重要です。
たいていの化学の問題集だと,銅についての問題は1問か2問でしょう。
他にも元素は山ほどあるのですから。
銅,銀,鉄,アルミニウムと亜鉛,ナトリウム,カルシウムなどなど,1つずつ載せていけばそれでページが埋まってしまいます。
ところが,このような無機化学の演習を銅,銀,鉄,アルミニウム・・・と一通り生徒にやらせると,結局どの元素が何だったか,コンガラガッテしまうのです。
なので,時には鉄なら鉄の問題ばかりこれでもかと演習して,鉄に関する知識と理解を徹底的に体に浸みこませるようなことが必要です。
問題集の選者が選んだ大学の問題とは違った問い方を,他の大学ではしてきます。
あるいは,別の大学でも同じ内容を問うことがあります。
いや,むしろその方が多いのです。
複数の大学で,いつも問われる内容は,超重要事項です。
そういうことが,同じテーマの多くの入試問題を連続して解くことでわかってくるのです。
我々は多くの入試問題を見て来ていますので,よく問われる内容を把握していますが,受験生にはそれがなかなか見えにくいのです。
このように,1テーマにつき1題しか載っていない問題集では身に付けることが難しいことをウチの塾では意図して気づかせることが可能になったりします。
よく出題される内容が繰り返し出てきて,「あっ,また出てきた」と気づくことができるように考えて編纂してあるのですから。
基礎強化問題集にはそういう意図と価値があるのだと認識して演習してもらえたら嬉しいです。
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