[2014年12月12日]
好学出版という会社の教材はすばらしく良くて,ウチの塾でも採用しています。
その教育情報誌に宇宙飛行士の山崎直子さんの記事が載っていたので紹介しておきます。
とにかく,中学で学ぶ範囲が全て宇宙飛行士試験の内容に通じるというのです。
これは,おそらく宇宙飛行士に限らず,すべての職業について言えることだと思います。
将来,いわゆる理科系という分野に進むにしても,国語や社会科をおろそかにしてはいけないし,文科系に進む場合に理科や数学を避けていてはロクな仕事ができないということです。
本当にそう思います。
今,中学3年生はちょうど受験校を決定する時期です。
幸いにして,大阪の私立高校の多くは5科目の入試ですし,公立高校も前期はほとんど狭き門であって,多くの受験生が合格する後期入試は5科目です。
5科目をきっちり学ばないと高校に入れない仕組みになっています。
もっと言えば,内申点というのは9科目ですから,まんべんなく全ての科目で良い成績を修めないと高校入試で非常に不利になっています。
このことについてはウチの塾としては大賛成なのです。
批判されるべきは,副教科の先生が内申点を理由に授業が荒れないようにしており,ちゃんと指導力を発揮して教科内容をしっかりと伝えていない点です。
内申点があろうとなかろうと,全ての科目について生徒の興味関心を持たせるような指導力が必要なのです。
一方で,一部の私立高校の受験型や,公立前期入試で3科目入試が行われています。
特に,学力のトップ層が入学する文理科の入試が3科目である点は,大阪府の教育行政の最大の失態だと思います。
中学校の理科や社会をもっと重視するような入試にするべきだと考えます。
そういうこともあって,先日受験科目の相談をしてきた生徒にもこう答えました。
つまり,私立高校の受験型が複数あるが,どうしようかという相談です。
ウチの塾としては5科目の受験を勧めました。
理由は先ほど述べたことです。
仮に,3科目の方が合格可能性が少し高くなったとしても,5科目で合格するように頑張るべきだし,そうしておかないと,国公立大学への進学を考えたときに非常に難しいことになるからです。
国公立大の多くは英国数社理を何らかの形で受験科目として勉強しないといけないのです。
理科はキライとか社会は嫌だとか言ってられないのです。
そして,そういう発想の持ち主は合格しないようにできています。
中学校の内容が全てベースになって高校の内容があるのですから,そこをしっかりと勉強せずに高校生になっても,そこから国公立大学を目指すのがかなり難しくなってくるのです。
国公立大学に行かないにしても,全科目をしっかり学習しておくことは大切なのです。
これは生き方の問題でもありますが,大学入試全般を考えても大切です。
国語や英語の文章のテーマは千差万別です。
理科や社会の内容も多いですし,芸術やスポーツの内容も出題されます。
要するに人間活動の全てが出題範囲なのです。
山崎直子さんは,そのようなことにも言及されています。
宇宙開発はすべての人類のためのものです。
人間についての理解なしに,宇宙飛行士という職業は成り立たないのです。
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