[2015年1月10日]
では具体的に,今年の入試日程から想定されることを紹介しておこう。
その生徒は理工系志望で,第一志望は神戸大工学部とする。
滑り止めに同志社大の理工,さらに近畿大の理工を考えている。
たいていの私立大学は入試日程を複数用意していて,たくさん受験してもらって,受験料をガッポリいただくという寸法だ。
受験料の相場は1日あたり35000円。
最近はインターネット出願だと30000円くらいのところも増えている。
一方で,1日の受験なのに,配点の方式を複数用意して,さらに1方式あたり1万円でたくさんの受験料を払っていただくシステムも完備されている。
試験が2日間で,方式を複数判定してもらうと10万円を優に超える。
さて,合格すると期日までにお金を納入して手続きしないとせっかくの合格が無意味になる。
だいたい入学金は25万円〜30万円が相場だ。
手続きには入学金に加えて年間授業料の半分(前期分)を納めるようになっている。
近畿大学だと入学金25万円+935000円の半分
同志社大入学金28万円+1017000円の半分
(ただし,国公立に合格した後3月中に入学辞退届を出せば授業料は返還される)
それを踏まえて,日程の話。
こんな場合どうする?
近大を1月に受けて,合格発表が2月4日。
ここであわてて入学金+前期授業料を納入してはいけない。
同志社の全学部日程の発表が2月15日だ。
15日に同志社大に合格していたら近畿大学に納入しなくてよいのだ。
ところが,同志社も難関なので不合格になる可能性がある。
すると,近畿大学の納入期限は2月17日であるから,速攻納入しないと近畿大学の合格がパアになる。
で,2月19日を迎えると,この日は同志社大学の学部個別日程の発表日だ。
なんと,同志社大学に合格という通知が来たりして・・・
さあどうする?
いや,どうするもこうするも,同志社大学の入学手続きをしないと合格がパアになる。
したがって,同志社大学の入学金と授業料を納入することになるのだ。
このように,微妙な時間差で大金がどんどん必要になる。
同志社大の全学部日程で合格していれば同志社の分だけ納入したらいいのに,近畿大学にムダに納入する可能性があるので心とお金の準備が必要なのだ。
そして,国公立大にみごと合格すれば,近大も同志社も入学辞退することで,入学金合計25万+27万円以外は返ってくる。
だが,辞退届を出し忘れると1円ももどってこないので要注意だ。
ややこしいでしょ?
そして,近畿大学の2月にあるB日程を受ける時に注意すべきこと。
これも日程がおかしなことになっていて,B日程の出願締切が1月31日なのである。
1月のA日程の合否発表が2月4日だから,B日程を受ける時にはすでに合格している可能性があるのだ。
こういうのは注意深く要項を読まないといけない。
実は,A日程と全く同じ学科を第一志望にしていたら,A日程合格者にはB日程の出願費用が返還されるのだ。
逆に,いちびって他の学科を第一志望にしてしまうと返金はない。
まあ,あたりまえといえばそうだが,志望学科はしっかりと決めて受けることだ。
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