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尾崎塾
富田教室

[2015年1月20日]

合否を分けるのはコレ!

センター試験も終わり,国公立大へ出願し,あとは2次試験に向けて猛勉強の季節です。

想い返せばもう30年以上前に私も大学入試をくぐりぬけました。

某国立大学に優秀な成績で合格したわけですが(ウソ,当時は成績開示もなく,普通に合格していただけだと思われます),大切なことは,私だけでなく,どの合格した受験生も「満点」で合格したわけではないということなのです。

実は私の受験した数学の試験で,ちょっと考えられないような出題があったのです。
世間では,これは出題ミスではないかとか,いろいろあったのですが,それは次のような問題でした。

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なんと,(2)のkの値を求めよという問題で,kを計算すると・・・も,求まらない・・・。
そう,どうしても矛盾が生じてkの値が決まらないのです。
入試ですから,誰でも計算ミスをすることがあります。そして,私も含めて全受験生がとりあえず計算ミスをしていないか確認したはずです。でも,ミスが見つからない。
さて,こんなとき,あなたならどうする?
わたしならブライト・・・
あ,いや,私はどうしたかというと,気にせずにさっさと次の問題に移りました(^○^)

おそらく,合格した人の大半はそうしたのだと思います。
そして,不合格になった人の多くはここで止まってしまって,あーでもない,こーでもないと考え込んでしまったのではないでしょうか。

これには背景があって,当時この大学の数学は第1,2問が文系理系共通問題。そして,理系なら第3,4,5問をさらに解くという設定だったのです。
第1問でぐずぐずしていたら,後にもたくさん問題があるのに時間がなくなってしまいます。
だから,答が出なくても先に進んで,時間が余ればもどってきて再考すればいいのです。
さらに,特に理系の人はそう考えていたでしょうが,文系との共通問題は比較的解きやすい問題なので,数学が得意な人なら必ず完答して満点をいただいておくべき位置づけだったのです。
それなのに答が出ないのでは,満点の計画がくずれてしまいますね。
だから,焦って満点を取るために第1問に無駄な時間をかけてしまった人も多かったと思います。
そして散っていった人が多かったのだと推測されます。
おそらく,数学が得意な人と私で,第2問〜第5問の試験をして比べたら,私の方が圧倒的に負けていた可能性がありますが,現実はこの第1問にこだわったかスルーしたかの差で合否が決まってしまったのかもしれないのです。

後日発表されたこの問題の正答はまさかの「解なし」だったのです。
実際の入試で,矛盾しているから解なしと書くのはかなり勇気のいることです。
おそらく満点者はいなかったのでは?

先日のセンター試験を受けた諸君は実感したと思いますが,それまでにうまくいかなかった科目や設問があると,あとの科目の時にそれをひきずって,ずるずると失敗を重ねてしまい,惨憺たる結果になる場合があります。
逆に言うと,そういうことなく,点数の取れるところでしっかりと取っていくという姿勢を落ち着いて貫くことができれば,そんなに変な点数にはならないのです。
そういうメンタル面を含めて「実力」といえるわけです。

センター試験で取った点数が実力だというのは,そういう意味です。

さっきの問題を30年ぶりに見ましたが,おどろいたのは,当時は文系生徒でも行列をやっていたんですね。
知らんかった。

今年がまさに新課程の年です。
教育課程が変わったとしても,合否を分けるのは「実力」のうちのメンタル面が大きいということは何十年も前から変わっていないのです。

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