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尾崎塾
富田教室

[2015年3月14日]

試験の直前にやるべきこと

今日は朝から中学3年生が来て,明後日の高校入試に向けての勉強です。
img1 そして,塾として教材を設定して演習させるのは今日が最後。
入試前日の明日は,終日教室を開放して,自習できるようにしてあります。
明日は,各自が考えて,不安の残っている部分や確認をすることになります。
もちろん,「イオンの総復習をしたい」とか,「歴史の文化ばかり確認したい」という具体的なリクエストがあれば,こちらでプリントを渡してあげるつもりです。

さて,一般的に試験の前日って,何をやればいいのでしょうか?
これには明確な「正解」があります。
それは,「超基本的な内容」の確認です。

理科でいうと「元素記号」とか,数学だと「解の公式」とか。
英語は「1月から12月」が書けるかとか。

試験中に,何が得点に大きく関係するかというと,精神的な「落ち着き」なのです。
落ち着いてやればミスするはずのない内容を,あわててミスする。
ゆっくり考えれば出てくるのに,「ド忘れ」して焦るとか。
あれっ?計算が合わない→やばい→焦る→時間がない→ありえないミス→・・・
悪循環・・・

みたいなことがなければ,だいたい自分のいつもの点数くらいは取って帰ってくるのです。
思いがけずいつもより上出来だったなどということはまずないのです。
ですが,逆に,とんでもなく低い点数で撃沈という場合は起こるのです。
それは,精神的な不安から来ます。

では,どうすればいいか。
直前時期に,そういう不安要素をしっかりと消しておくことです。
「あれっ?2月って,Feburuary だっけ,Februaly だっけ? あれっ? lじゃなくr
だよね?」
のように,試験の当日にあやふやな,しかも超基礎的な部分で焦りが発生します。
基本的な内容ほど怖いのです。
絶対に覚えているハズのことが試験当日にできないとなれば,合格が遠ざかること間違いなし。
だから焦るのですね。
試験の前日は,そういう超基本的な内容を徹底的に確認していくべきなのです。

それから,計算ですね。
結局,理科や数学で合否を決定付けるのは計算力です。
誰だって立てられる式があって,それを解けばいいだけなのに計算ミスしている場合ではありません。
この計算力のない人(=怠けていた人)は,試験当日に痛い目に遭います。
あとは計算して答えを出すだけなのに,計算している最中に,「えーっと,こんなにややこしい計算,最近さぼってたなー。俺,計算ミス多いからなー,不安だなー。ゆっくり丁寧にやろうか。えーっと,上の式を2倍して,えーっと,左辺のyを消すには,えーっと,えーっと,yは3.2だから,代するとー,・・・・」と,考えながらゆっくりと計算をしてしまう人がいます。
これは,明らかにその生徒が普段やっていることと異なっているのです。
完全にアウェー状態で,ゆっくりやりすぎるとかえってミスも増えたりします。
だいたい,計算は,ほぼ考えずにスラスラやるべきもので,ゆっくり考えている時点で試験中には使い物にならないのです。

前日に,計算問題をばーーーっとたくさんやるのは有効です。
何も考えずに,そこそこのスピードで20問連続でミスなく計算しておくのです。
試験の前日にそれができていれば,試験の当日に自信をもって計算できるので,スイスイいけます。

img2

英語も,基本単語を前日にしっかり確認しておけば,英作のときにつまらないことを考えなくてすみます。
「水曜日から泳ぎに来てます」と作文しようとして,「えーっと水曜日って書くのが難しかったな・・・・,よし3日前からにしとこっと」などというのがつまらない思考なのです。
考えるべきは,これを過去形で書くか完了形にするかでしょうが,曜日のスペルで悩んでいる場合ではないのです。


こういうのって,スポーツを真剣にやっていた人ならよくわかると思います。
私はテニスをやっていましたが,試合の前日には必ず「セカンドサーブ」と「スマッシュ」といった,できてあたりまえのプレーの確認を念入りにやっていました。
この2つのプレーは,どちらも技術的に実は相当難しいのですが,試合では100%ミスしたくない部分なのです。
試合の流れを決定づけてしまう可能性がある怖い部分です。
それを試合の前日に自信を持ってできるようにしておくだけで,勝率が全く変わってくるのです。
想像してみてください。
相手のマッチポイントで,このセカンドサーブを入れないと負けてしまうという場面。
それを,少しでも不安に思ってしまうと,すごく「甘い」サーブになってしまって,カンタンに決められて負けてしまうでしょう。逆に,不安で緊張して,本当にダブルフォールトで負けてしまう選手を何人も見ています。
スマッシュ1本で流れが完全に変わってしまうケースも,これも何度も見ています。
特に,どちらかのマッチポイントの時のスマッシュって,ほとんど決まらないのです。
スマッシュって,力いっぱい打てば,だいたい決まるのですが,そのマッチポイントで力いっぱい打てないのです(笑)。だから,ちゃんと,決まるコースがあるので,そこを狙えるように練習するのですが,それを前日にちゃんと練習しておかないと,これも「甘い」コースに打ってしまって,返されることになります。
確実に点数が入ると思われる状況で,逆に相手に点数が入ったりすると,いわゆる流れが変わって,逆転が起こるのです。

このように,100%できないといけないところのミスが致命傷になるのがスポーツの試合であり,それと酷似しているのが入学試験なのです。

そういう意味では,前日に体調を整えるのも重要な「やるべきこと」です。
当日に力を発揮できるよう祈っています。(←我々はそれしかできない)



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