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尾崎塾
富田教室

[2015年4月19日]

詳しく説明するほど簡単になる話

昨日,新高校1年生の生徒に,化学の原子やら元素やら化学式やらの話をしてあげたところ,とても感激してくれたので,ここにも書いておく。

まず,元素の周期表というのがあって,高校ではこれをしっかり利用できるように勉強していく。

この周期表というのは,電子の配置の順番なのだ。

そして,電子が原子の内側のK殻まず2個入って,その外側のL殻に8個入る。
電子は満席状態で安定するので,電子2個のヘリウムとか10個のネオンなどは安定していて,他の原子と化合したりしない。

他の元素は電子が1つや2つ足りなかったり,多かったりする。
それを解消して,満席状態にするためにイオン化するのだということを理解しておけばよい。

L殻の外側のM殻に電子が8個入ったArが原子番号18で,その次のカリウムとカルシウムまで=原子番号20までは必ず記憶して,電子がいくつ多いか少ないかを周期表で確かめることが重要だ。

それが完璧にできるようになって,はじめて高校の化学基礎がスタート地点。

とにかく,電子配置が何より重要だと認識してスタートを切って欲しい。

img1 ちなみに,塾長愛用のコーヒーマグカップは周期表になっている。
(京都大学で売っています)


今書いたようなことは,中学で習わない。
だから,イオンがどのようにできるかのイメージもピンとこないし,他の元素もすべて同じ原理から成り立っていることも見えてこない。
中学ではごく限られた元素とイオンしか学ばないからだ。
それが,周期表のように全体像を見せて,電子の配置を詳しく知ることで,
「なーんだ,全部同じやんか。カンタンや!」
となったりする。
学問って,そういうところがあって,はじめは具体例も少なく,全体が見えないのでわかりにくい。
ところが,どんどん詳しく勉強するにつれてわかりやすくなっていく面がある。
そう思って,最初はわかりにくい教科,単元も,我慢してしっかりやっていくことだ。
やがてどこかで繋がって,一気に理解が深まる日が来るかもしれない。





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