[2015年5月9日]
これ,昨日の物理の授業で使用した問題。
なんだ,超カンタンじゃん!
2.0m/sをkm/hに変換するだけ。
塾の生徒も,最初はそう思っていたかもしれないし,もっとややこしい加速度の公式とかの解説をして欲しかったかもしれない。
でも,物理がわからなくなるポイントはそこじゃないんですよ。
等加速度直線運動の3公式を使いこなすとかの前に,そもそもの作法というか物理の肝をわかっていないと,どんどんできなくなっていくのです。
それをこの例題できっちりと教わっておかないといけないわけ。
その肝は,3つほどあって,
・数字の扱い方
・単位の扱い方
・文字の扱い方
でしょう。
昨日は,この超基本的な例題に30分かけて,細かく説明したが,でもまだ足りない。
日々の演習の中で,それを繰り返しフィードバックして作法として身に着けないとダメ。
実は,世の中で多くの物理の先生はそんなところはすっ飛ばして,いきなり運動の法則を解説しはじめる。
その解説に全くついていけない生徒がクラスの大半だと気づかずにどんどん説明しつづけるのである。
先生「では,この時間差をΔtとおくと,速さの変化をΔtで割ったものが加速度であるから・・・うんぬんかんぬん・・・・」
生徒「?????」
しかも,その解説・説明に使う言葉がかなり間違っているという悲しい出来事が,この時期の全国の高校1年生の前で繰り広げられていくのである。
技術立国日本の崩壊が進行中だ。
ほんとに,物理のちゃんとした先生が少ない。
余談だが,昨年,追手門学院高校に非常勤講師で勤めておられた物理の先生が,今年は別の高校に移られた。
その先生こそ,おそらく関西で最もちゃんと物理を教えられる先生(元河合塾や西大和などで教えていた)なのに,追手門学院はアホなことに手放してしまった。
あの学校が本気で真の学力をつけようとしていない証拠だ。
物理に限らず,本質的に大切なことをしっかり教えることが何より大切なのです。
ウチの塾では,その点は一歩もゆずらずにやっていこうと思う。
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