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尾崎塾
富田教室

[2015年5月25日]

自習で学力の伸びる人

昨日は自習室利用者が多かった。
よいことだ。

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自習する能力というのがあって,これがないとどうにも学力が上がってこない。
ただ,おとなしく自分で勉強しているのを自習と言えば,それは誰でもできる。
いや,ちゃんと姿勢を正してある程度長時間勉強するというだけで,誰でもできるというシロモノではないのかもしれないが,一見すると長時間やっているようで,中身がイマイチである場合もしばしばなのだ。

中には自習=やっているフリという意味不明の行動をしている者もいるが,そういう奴は置いといて,キケンなのはちゃんとやっているツモリなのに,一向に学力が上がってこないケース。

たとえば,暗記する場合,やり方は人によっていろいろあってよいが,とにかくジーっとながめていて目に焼き付けようとしているような生徒。
焼き付きますか?
仮にその日は目に焼きついていても,2〜3日経つと忘れてしまうのが普通だ。
600個の単語を覚えるのに,1つ1つ目に焼き付けて,1語あたり1分かけたとしよう。
600個で600分つまり10時間かかる。
それで,そのうち何割が後々まで記憶に残るかが問題なのだ。
これを,1つの単語に10秒くらいでこなすと600個で6000秒。
つまり100分だ。
これを6周繰り返せばさっきと同じ600分になる。
断然この方が定着がよいというのが記憶のしくみだ。
そりゃ,1回目2回目は全くうろ覚えで覚えている気がしないだろうが,3回目4回目で既視感が出てきて,5回目6回目には記憶に残っているものだ。
人間の脳は,繰り返し出てきたものを長期記憶しようとする性質があるので,1回に時間をかけるよりも回数をかせぐ方が頭に残るというわけ。

計算演習はどうだろう。
きっちりと自習で力をつけているだろうか。
すでにできるレベルの計算練習は怠りがちだ。
もっとハイレベルの問題を解きたくなるが,計算力をつけるために演習をしなければならない。
ゆっくりやればまずミスらないとしよう。
ならば,自らスピードを上げて計算することに挑戦すればいいのだ。
5分で10問のペースだったら,それを4分でできるようにやってみる。
すると,ミスが急に増えたりする。
そのスピードでできるようになるまで訓練しないといけないのだ。
試験になると,時間が気になってミスしてしまう人は計算が遅い場合が多い。
ぜひ,計算練習の負荷を高めてやってみて欲しい。
これも,単に自分のできる速度のまま長時間練習していても能力は高まらない。
自ら負荷をかけ続ける力が自習力なのだ。



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