[2015年6月4日]
先日,Ayaka先生が電子黒板を操作していたら,とつぜんBIOS画面が出てきたので気絶しそうになっていた。
最近のパソコンは本当に性能が安定していて,いわゆる「落ちる」ということがほとんどなくなった。
「落ちる」というのは完全に電源も切れてしまって,今までに入力したデータが一瞬にしてパァになるという素敵な出来事だった。
それがまたしょっちゅうあるので,いつもデータ入力したらすぐに保存していたものだ。
ところが,今のパソコンはめったに落ちない。
だから,たまにこういう画面が出てくると,今の若い人はトンデモないことをしてしまったとビビっても仕方ない。
BIOS画面というのは,パソコンを起動したらいつも必ず立ち上がっていて,一定時間何もなければ自動的にwindowsが立ち上がるように設定されている。
たとえば,スイッチを入れて,画面を注意して見ていたら,SETUPしたかったらF2ボタンを押してね,などと書いてあるのだ。
我々の世代がパソコンを使い始めたころは,DOS(ディスク・オペレーション・システム)の知識は必須で,それを操作しないとただの箱って感じだった。
起動時にconfig.sysというプログラムを走らせるが,そこをうまく調整しないとすぐにハングアップしたり,落ちたりする。
今の人たちは「アプリ」はダウンロードするものだと思っているだろう。
我々の頃はパソコンに何かさせようと思ったら,アプリ(そんなハイカラな名前でなくプログラムとよんでいた)は手で打ち込んでいたのだ。
FAFFFFF0E0E0E0E0E0E0E0E0E010101000000220FFFFFF000000000000000000FFFFFF00000030FFFFFF0E0E0E7171718080800000000FFFFFF0E0E0E0E0E0E0E0E0E00AE00EE2CC0000000000
みたいなのを延々と手で打ち込んでいく。
これ,0と1の羅列を16進数にしてあるので,打ち込む手間としてはまだマシになるような工夫がしてある!
コンピュータはすべてこの0と1の数字で動いているのだ。
そんな苦労していた時代からすると,今のパソコンって,本当にすごいことになっている。
ただ,便利だからといっても,いろいろと社会的な問題も出てきていて,年金情報流出などもその例だ。
コンピュータで管理するのはいいが,コンピュータは実は0と1の2進数で動く,きわめて単純なものなのだ。
だから,ハッカーにかかってしまうと,きわめて簡単に情報を盗みとられてしまう。
そういう怖さも我々のように機械語を入力していた世代は少しは体感しているのだが,今回の漏洩の背景にはそういう世代の人間が少ないということもあると思う。
つまり,責任者たる人は我々よりも少し年齢が上なので,そもそもパソコンをいじったことがない。
そして,我々よりも10歳くらい若いと,すでにパソコンソフトはディスクに入っているものを買ってくる世代なのだ。
コンピュータの単純さ,怖さを知るような教育をもっとやるべきだろうが,学校の情報の先生もそういう世代の先生が少ない。
今後もこの国の情報管理の危うさは解消される方向に進まないのではと危惧される。
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