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尾崎塾
富田教室

[2015年8月21日]

覚えるということ

いよいよ明日で夏期講習もおわります。

中学生はこの期間にやったことの最終確認です。

理科や社会の用語を毎日頑張って覚えましたが、講習が終わったら急速に忘れていってしまうかもしれません。
それを防ぐことがとても大切です。

覚えるときに、長期間頭に残るように「意識」して覚えるのとそうでないのとで差がつくのです。


これは、夏期講習で中学生諸君に課した確認テストの山。
img1 大量に紙を消費しました。
捨てるのがもったいないので、ご希望のヤギさんがおられましたら差し上げます?


たとえば、社会科で1911年に辛亥革命というのが出てきます。

どうやって覚えますか?

実は、この「辛亥」という字は年号を表しているのですよ。

十二支を覚えていますか?子(ね)、丑(うし)、寅(とら)、卯(う) 辰(たつ)、巳(み)、午(うま)、未(ひつじ) 申(さる)、酉(とり)、戌(いぬ)、亥(いのしし)

それに十干という5種の物質(木、火、土、金、水)に兄と弟を割り振ったものが組み合わされているのです。
木には、甲(きのえ)、乙(きのと) 火には、丙(ひのえ)、丁(ひのと) 土には、戊(つちのえ)、己(つちのと) 金には、庚(かのえ)、辛(かのと) 水には、壬(みずのえ)、癸(みずのと)と名前がついています。
この10種が年号の下1ケタを示すのです。
それを知っていると、たとえば甲子園球場ができたのが1924年だから・・・と、そこから逆算して辛亥の年は何年だと決めることが可能なのです。
すごいでしょ?
だから、年号を覚えなくてよくなるのですよ。
他の戊辰戦争とか庚午年籍、壬申の乱とかも同じ原理で年号が決められます。

と、書くと、「そんなんいちいち計算してられるかぁ!!」と怒られそうです。

はい、そのとおり。

そもそも、最近の生徒は十二支さえもおぼつかないので、それを覚えるくらいなら、そのまま年号を覚える方が早かったりしますし。

いや、でも、そういう年号を示している名称であることを友達に語ったりすると、どうやら記憶は頭に残りやすいのです。
それだけ、長時間いろいろと頭の中を駆け巡ることになるわけですから。
このように、なんでもいいので、とにかく頭の中をその記憶が出入りする回数を増やすことで、記憶というものは短期記憶から長期記憶に昇華するわけです。

受験生のみなさんは、ぜひそういう意識を強く持って、とにかく何でもいいので繰り返し頭の中に思い出すことをしてください。
そうすれば、本当に長期記憶になっていくのです。

ちなみに、私の頭の中で辛亥革命が1911年だというのはおそらく死ぬまで消えないと思います。
それくらい長期記憶化されています。
そして、それは中学生の時からそのように意識した勉強をしていたからだと思います。
どういうわけか、それに付随して、アムンゼンが南極点に到達したのも1911年だということもいまだに覚えているのです。
そういう、2つのことを関連させて覚えたから、より強固な記憶になったのかもしれませんね。



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