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尾崎塾
富田教室

[2015年8月27日]

そうとは限らない話

こんな石を買いました。

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?何やら入っていそうです。

割ってみると,

わおーっ!

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アンモナイトが入っています!


中学校の理科の教科書で,三葉虫は古生代,アンモナイトは中生代の示準化石だと載っています。


さて,ここで超カンタンな難問。

地層Aに三葉虫,地層Bにアンモナイトが発見されました。
どちらの地層の方が古いでしょう?

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そりゃ地層Aでしょうというのは中学生の答です。

正解は,「わからない」

そう,わからない=どちらか決められないというのが正解!

難問だから「わからない」が正解というオチ?
小学生や幼稚園の子の方が正解してしまうという・・・

これはいじわるクイズではなく,本当に地層Bの方が古い場合があるのですよ。

たしかに,地層Aには三葉虫が入っており,三葉虫は古生代の初頭に繁栄し,古生代の終わりに絶滅しました。
だから,地層Aは古生代の地層に間違いありません。

一方のアンモナイトの入っている地層Bはどうでしょう。
アンモナイトもたしかに中生代に繁栄し,中生代の終わりに絶滅したのですが,古生代のデボン紀あたりから出現しているのです。

つまり,アンモナイトは中生代とは限らないのですね。

だから,地層Bが古生代のデボン紀で,地層Aがそれより新しい石炭紀やペルム紀のものである可能性はあるのです。

こういったことを知らずに中学校の理科の先生は化石を教え,問題を作っているので,不適切な解答になる場合がありそうです。

世の中,一般にはそう信じられていることでも,意外にそうとは限らないということが実はたくさんありそうです。
常識を疑ってみるというやわらかい頭をいつも持っていたいものです。


これがそのデボン紀に出現した初期型のアンモナイト。

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梅田の紀伊国屋書店で衝動買いしちゃいました。



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