[2015年10月29日]
大学の偏差値ランキング表で,私立大の方が国立大よりも偏差値が高い場合がある。
しかし,それを見て私立大の方が国立大よりも学力が高いと思うのは早計だ。
ほとんどの場合,私立大は3科目の受験でかまわない。
一方,国立大は5教科必須の場合が多い。
限られた時間で入試科目を勉強するのだから,科目数が少ない方が重点的に得点力をつけることができる。
そのため,早くから私立進学に絞って少ない科目を勉強してきた受験生の方が,各科目だけを見れば偏差値が高くなって当然だ。
ところが,その偏差値とは違うモノを国立大学の入試では測っている。
イメージを図にしてみた。
たしかに,3科目だけ取り出して「背比べ」をすると3科目に絞っている私立大が偏差値65で国立大は偏差値60という場合がある。
ところが,その「背比べ」では測れない奥ゆき部分があるのだ。
イメージ図ではその面積だと思ってもらえればよい。
私立大の入試で測れない論述力や,たとえば理科系なら私立では勉強しない国語や社会,さらに理科の2科目という広大な面積が隠れているわけだ。
この面積こそが国立大が求める学力であって,そういう意味で私立大は国立大の学力と比べると足元にも及ばないというのが普通なのだ。
このゆるぎない広大な学力があるからこそ,将来の就職などが良好になるのであって,決して国立大という名前で将来が約束されるわけではない。
進路選択で,国立か私立かと言われたら,多くの場合は国立に行きたいor行かせたいと答えるだろう。
そして,その理由を聞くと,95%以上の人が「学費が安い」と言う。
カンベンして下さい。
国立大は学費が安いから行くところではありません。
将来のために,ゆるぎない学力をつけて行くところです。
そして,その学力に基づいてさらに学問を究め,世に出て社会に大いに貢献するために行くところです。
その広大な学力をつける覚悟があるかどうか。
あれば国立大を志望してください。
そんな覚悟がないのに志望はしないでください。
いや,お金がないので・・・などとホザくのは全く意味不明。
お金がなければ大学などへ行かずに就職でもしてください。
本当に多くの人が勘違いしています。
国立大はお金がないから行くところではありません。
相当に,学力をつけないと,そもそも入れてもらえないのです。
イメージ図の面積比のように,私立のまあまあ名門に行くのに比べて2倍以上の学力をつける覚悟がないと難しいのだとわかってください。
そこんとこよろしくご理解願います!
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