[2010年4月11日]
これも事業仕分けの一環であるが,独立行政法人の大学入試センターも民営化の動きがある。受験生だけでなく,利用する大学からもお金を取れば採算がとれるという。
共通一次とセンター試験とは少し違うが,基本的な考え方はずっと踏襲されてきていると思う。つまり,「国立大学に入学する者は,少なくとも5教科はしっかり学んで下さいよ。」というコンセプト。センター試験は私学向けに少ない教科だけ利用できるようになったが,国立大のほとんどは5教科必要になっている。
個人的にはこのコンセプトは大賛成である。5教科どころか高校で学ぶ全教科科目を受けさせても良いくらいに思う。科目数が多いといやがる受験生がいるらしいが,そんな人は国立大学に必要ない。世の中のいろいろな事について,ある程度の教養と見識を持つ人が国のお金で学べるのだ。
私は,学問というのは世の中のために役立ってこそ意味があると考えている。自分の専門分野(好きな分野?)ばかりを見ていて,世の中が見えない人は,世の中の役に立てる可能性を自ら狭めていることに気付かなくてはならない。
センター試験が民営化されることによって,大切なコンセプトを見失わないことを祈る。
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