[2015年11月17日]
他塾のチラシですが,逆転合格コースというのが目に入ってきました。
プロの方が,一人一人の合格戦略を作成してくれて,定期テストの予想問題と入試ノウハウが詰まった虎の巻をもらえるらしい。
ふーん。
ここはテレビのCMでもハイジを起用して面白い。
一部,ハイジのファンから「ハイジはそんな子じゃない!」などとお叱りを受けているようだが,あれはあれで面白いのでアリだと思う。
むしろ,ハイジのような真面目そうな子も,実は結構いろいろとごまかしたりウソついたりするのだ。
こどもってそういうものだという,本質を見抜いたCMと言えば誉めすぎか。
かく言う私なども,一見真面目を装っていたが,まあ箕面の山々にたくさんのウソをついてきた。
ハイジがアルプスの山々に誓えるかと聞かれたときの気持ちがよくわかる(;'∀')
さて,逆転合格するのは結構だが,ウチの塾はどちらかというと,逆転されないように先行して逃げ切ることをおススメしている。
逆転合格というのは実際はほとんど起こらないのだと考えているのだ。
仮に偏差値が低い生徒が高い生徒を追い抜いて合格したように見えても,実は偏差値が高かった生徒の本当の実力がそもそも低くて,偏差値が低く見えていた生徒は本質的にしっかりとした学力を持っていたものの,模試でそれが測られていなかったというのが真実ではないか。
幅広い教養があって,丁寧な考察をしていた生徒でも,入試問題の演習をしないうちは,うまく点数が取れないのだが,少し練習をしてその発現の仕方を学べば入試に十分対応できるようになる。
一方,典型的な問題の解き方を教え込んでもらって,とりあえず意味もわからずに答を出せる状況を繰り返してきた生徒は,入試で見たことのない応用問題の前で立ち尽くすことになる。
そういったことは普通に起こりうることで,それを世間では逆転したかのように見ているだけなのだ。
実際は,しっかりとした学力こそが入試で問われるということから逃れることができないわけで,そもそもの基礎学力が備わっていない生徒はいくら逆転合格コースとやらにお金をつぎ込んでも,すぐに合格できるレベルになるはずがない。
そういうわけで,ウチの塾に中3や高3で駆け込んで入ってくる人もいるが,ちゃんとした基礎があれば比較的短期間に伸びることもある。
しかし,基礎のない人に何をさせるかというと基礎内容の徹底。
昨日書いたような過去問をやるレベルになる前に入試の日を迎えることになる。
もしも,本当にあとから入ってきた人が今までコツコツやってきた人をグングン追い抜いて合格する塾があったとして,その塾ってすばらしいですか?
私なら,今までコツコツやってきた生徒たちが追い抜かれないように,そちらの方に力を入れますけどね。
にほんブログ村
にほんブログ村