[2015年11月27日]
1型糖尿病を患う宇都宮市の小学2年の男児(7)がインスリン投与を止められ衰弱死した事件で、殺人の疑いで逮捕された自称祈祷(きとう)師の会社役員、近藤弘治容疑者(60)=栃木県下野市=が、治療と称した祈祷行為などを「十数年以上やっていた」と供述していることが26日、捜査関係者への取材で分かった。(日経)
何とも気の毒な事件だ。
ところで,自称祈祷師とのことだが,祈祷師って何か免許のようなものがあるのだろうか。
免許もなく,勝手に名乗ってできる商売というのは,実は塾の先生も同じだったりする。
祈祷師は治療と称して何やら呪文を唱えて健康を祈れば,それを信じる人がお金を払ってくれるという商売。
いつも呪文を唱えていると,たまたま自然治癒したとしても,病気を治してくれたと勘違いしてくれたりする。
塾講師は授業と称して何やら呪文を唱えて合格を祈れば,それを信じる親がお金を払ってくれるという商売。
いつも呪文を唱えていると,たまたま自然に成績が伸びたとしても,成績を上げてくれたと勘違いしてくれる。
全く同じ商売だ!
先日も,生徒の古文の力が伸びるといいなと期待して,「ありおりはべりいまそかり」という呪文を唱えたら,生徒がどういうわけか知らないが「ら変の単語が頭に入りました」という偶然が起こった。
ラッキーだ。
化学の成績が上がるように「スコッチバー,黒マン徹子にどうも会えんがー」とつぶやいてみたら,「遷移元素が覚えられました」という奇跡が起こった。
「こすってこすって引っ張れ○ん○ん」などと唱えた日には,生徒がどう曲解したかわからないが,「三角関数の加法定理ができるようになりました」と報告する始末。
意味もわからずに先人が残した呪文を唱えているだけで,勝手に偶然に生徒がおかしな解釈をして成績を上げてくれるので,こんなに楽で資格のいらない商売はない。
そして,祈祷師のように,おそらく人を死なせてしまうようなこともないだろうから,同じ無資格・無免許でやるなら塾講師に限るということになる。
件の祈祷師が失敗した呪文「死神退散」に対抗して,現在ウチの塾でも4253が3で割り切れない素数であることに着目し,答が4253:3となる図形問題を鋭意制作中。
これで比の計算ができるようになれば,同じ呪文でも塾講師が唱えれば役に立つことが立証できる。
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