[2015年12月20日]
センター試験もそうですし,多く私立大学でもこのような4択問題が多く出題されます。
そこで,非常に多くありがちな「間違え方」をお教えしましょう。
たとえば,次のような意味になるように〔 〕に適する語を1〜4から1つ選んでみてください。
私は大阪で事業を経営しています。
I 〔 〕 a business in Osaka.
1.run 2.stand 3.cut 4.distribute
まあ,よく勉強されている方ならカンタンな問題ですが,たとえば中学3年生が入試でこの問題を出されたら,ほとんどの生徒が4を選びます。
そうなのです,runに「〜を経営する」という意味があることを知らない受験生は,自分の知らない難しい語の入った選択肢を選んでしまうのです。
生徒さんは真面目な良い子が多いので,こう考えるのですね。
「あっ,アタシ経営するという意味の単語を勉強不足だから覚えていないわ。どうしましょう。きっと4の知らない単語が経営するという意味なんだわ。きっとそうに違いない。よし4を選んどこう。そもそも,runは走るだし,standは立つだし,cutは切るだから4に間違いないわ。」
かくして,受験生の多くが最も知られていない単語の4を選んで撃沈するのです。
ウチの塾では,英語に限らず,そういうことも含めて指導しています。
つまり,国語でも理科でも,聞いたことのない言葉が選択肢にあったら,それを選ぶなという指導。
これは,正解率が単に上がるということもありますが,知らない用語を選ぶというのは一種の「逃げ」だと思うのです。
知らない言葉が正解だとしたら,そりゃ手も足も出ません。
思考停止して「勉強不足」という自分の過去に「逃げ」てしまうのです。
しかし,その言葉以外の中から選ぶとしたら,多少なりとも知っている言葉の中から考えるわけですから,そこには「思考」が入ってくるのです。
runという言葉は誰でも知っています。
たとえば,コンピューターのプログラムを実行するのもrunです。
走らせる=動かすのがrunだとすれば,事業を動かしていくのもrunという語でいけるんじゃないかと推測できるわけです。
そういう思考訓練を普段からしている受験生は,実際に入試で同じ場面に出くわしても思考停止してしまう受験生と比べて,わずかでも得点能力が高くなっているはずなのです。
入試まで,残り日数が少なくなってきましたが,そういう思考をていねいに積み重ねていって欲しいものです。
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