パソコン版を見る

尾崎塾
富田教室

[2016年4月23日]

大学へ行く意味

なんとなく皆が大学に行くので自分も,というのが多いと思うが,どうして皆が大学に行くのだろうか。

img1
それは「お金をたくさんもらうため」と答えると奇異に聞こえるだろうか。

実際,阪大の大竹教授の試算によると,大卒の生涯賃金が3億円なのに対し,高卒は2億2千万円。
高卒なので大学へ行っている4年間分の給料が入り,大卒者はその間に授業料を払うので,それも考慮にいれても,8千万の差は大きい。
大卒の方が圧倒的にたくさんのお金がもらえるのである。

img2

ここで,たくさんお金をもらうことを「害悪」のように思う人がいるが,それは完全に間違っている。

「たくさん給料をもらう」ということは,そのぶん「たくさん社会貢献をしている」ということなのだ。

高卒で働くとなれば,高校生の間に自分の適性を見定めて就職することになる。
ところが,高校生の自分を振り返ってみても,自分が何に向いていて,何に向いていないかなどわからなかった。
現実には,高校生が就職する場合,自分の適性というより,とりあえず就職できるところに就職という場合も多いのではないか。

それが,大学に行くことで,その間に自分がどういう性質を持っているのかが明確になっていく。
モラトリアムという言い方もあるが,大学生の間に将来働くための準備ができるのだ。

中学や高校と比べて,大学で出会う人の方が圧倒的にバリエーションが豊富だ。
大阪の中学や高校なら,大阪に住んでいる人としか出会わない。
大学は,難関大になればなるほど全国から様々な人が集まってくる。
そういった,今まで出会わなかった人たちと自分を比較する中で,自分という人間の特性が浮き彫りになってくるのだ。

そうした後に就職することで,自分の特性をより生かした仕事に就くことができる。
自分の特性を生かした仕事の方が,苦手分野で仕事をするよりも世の中の役に立つのは自明であって,その役に立つ度合いに応じて報酬=賃金がもらえるとすれば,やはりそれだけでも大卒の方がたくさん給料がもらえるということになる。

大学に行く意味は,もちろん学問を究めたり,いろいろな技能や資格を得ることも重要であるが,自分の適性を判断する期間という意味もきっとあるはずなのだ。





にほんブログ村 受験ブログ 高校受験(指導・勉強法)へ
にほんブログ村


にほんブログ村 科学ブログ 地学・地球科学へ
にほんブログ村