[2016年4月24日]
毎年,3月から4月には反省会をする。
といっても,講師を集めてミーティングするのではなく,前年度の生徒に与えた内容と取り組みと受験結果などを見て反省するのだ。
もちろん,志望どおりに合格して喜んでいる生徒もいれば,志望校には程遠く,どこも合格しないとか,なんとか滑り止めに合格したとか,結果はいろいろ。
ウチの塾は,結果を売っていない以上,反省すべきは,その生徒が最大限学力を伸ばせたかどうかということだ。
一見すると,みんな一様に静かに演習しているのだが,やっている内容は個々に違っている。
その内容は,その時に我々が判断して最適と思って与えているのだが,今考えると他の選択肢もあったわけで,その方がよかったのかどうなのか。
あるいは,授業のコマ数は基本的には生徒・保護者の判断に任せているのだが,明らかに塾での演習を増やした方がよい場合に,それをおススメした方がよかったのかどうなのか。
だいたい,多くのコマをとった方が,こちらの自由度も増えるし,学力向上にはよいにきまっている。
ところが,そこには授業料が発生するので,やはり家計との相談になるわけで,それを考えると,かんたんにコマ数増はこちらから言い出しにくいというのがある。
ただ,そういう点も改善して,明らかに増やした方がよい生徒にはちょっと打診するのもありかな,などと反省したりするのである。
もう一つ,これはその時の判断でどうしようもなく,反省しても仕方ないのだが,結果的に違う選択肢が良かったというケースがある。
具体的には,国公立大をめざすか私立に絞るかという選択だ。
昨年度も,複数の生徒が国公立大学をめざすというので,まあ,それはよいとしたのだが,振り返ってみると,学習量が国公立大学を攻略するにはかなり少なかった。
よくウチの塾では教材を料理にたとえるが,とにかくガツガツと食べて身体を大きくしないことには太刀打ちできないのが国公立大学。
ところが,食が細く,結局は身体がつくれないまま受験終了。
それで,国公立はおろか,関関同立も合格せず,産近甲龍もダメでしたという例がある。
はじめから,たとえば産近甲龍をめざしてやっていたら,なんとかなったというのは,今さら言っても仕方ない。
だが,国公立大学を目指すということは,このようなリスクも必ずあるのだとわかっていないとダメなのだ。
今の高3生の中にも,学力的には微妙な生徒が国公立大学を志望してる者がいる。
その希望進路を変更させるのは難しいし,本人が納得いくチャレンジをすればいいとも思うので,こちらがやるべきは,少しでもそれに近づけるようなものを与えるのみ。
とにかく与えたものをガツガツ食べていってくれることを祈るしかない。
(一概には言えないが,本人が思っている量の3倍くらい食べて欲しいなぁ・・・)
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